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2015年7月12日放送
ドナウデルタ

謎の浮島はペリカンの楽園

ドナウデルタには謎の島があります。それが水に浮かんで動く、葦でできた浮島です。
浮島だけに巣をつくり、子育てをするペリカン。なぜ島が浮くのか?なぜペリカンは浮島を繁殖地に選んだのか?
浮島とペリカンの不思議な関係に迫ります。

地形も変える!ドナウの土砂

ドナウ川が運ぶ大量の土砂が堆積し、河口では1年に3mも海岸線が黒海に向かって延びています。
そのため、かつて海沿いにあった灯台も、今では内陸4kmの街の中に取り残されていました。
土砂が作った新しい土地は、もうひとつの野鳥の楽園も生んでいました。

世界最大級!アシの草原に生きる

世界最大級の葦の草原が広がるドナウデルタ。そこに暮らす人々の生活に葦は欠かせません。
葦のたもとで漁を行い、かまどの燃料も葦です。家にも葦を使います。
葦の屋根に、葦の土壁…人の生活も野鳥の楽園も、全ては葦が守っていました。

ドイツに源流を持つ大河ドナウは、全長2800kmのヨーロッパで2番目に長い川です。
ドナウ川はルーマニアに入ると無数の支流に枝分かれし、巨大な三角州を形作ります。それがドナウデルタです。
そこはヨーロッパ最大級の湿地帯。100万羽の渡り鳥が繁殖に訪れる野鳥の楽園です。
ドナウ川の終点、黒海に流れ込む河口には大型タンカーが何隻も座礁していました。
上流から運ばれた大量の土砂が地形をも変えていたのです。

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