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2011年6月19日放送
ネムルットダウ
地に立つ巨大な顔
19世紀、奇妙な遺跡が発見されます。首が転げ落ちた、いくつもの巨大な石像です。
ペルシア風の帽子にギリシア風の顔立ち。獅子や鷲の頭もあります。
これは一体何なのか?答えは、文明の十字路トルコならではの歴史にありました。
天空の“ピラミッド”
標高2150m。聖なる山の頂に造られたピラミッドは、最盛期をもたらしたアンティオコス1世の墓でした。小石を積み上げる独創的な構造は、盗掘を2000年間防いできました。横穴を掘っても上から石が崩れてくるのです。
東と西を向く秘密
西のローマ、東のペルシア。コンマゲネ王国は、ふたつの大国の狭間に揺れる小さな国でした。王墓の脇には、神々の石像を並べた東西のテラスが造られました。
争うことなく、平和であることへの願いだったのかもしれません。
ネムルットダウは、トルコ東部の山岳地帯にあります。
それは紀元前2世紀からこの地を治めたコンマゲネ王国の陵墓でした。
直径150m、高さ50m。山頂に小石を積み上げた巨大なピラミッドの前には、ゼウス、アポロン、ヘラクレスなどの石像が並びます。
ペルシア風の帽子をかぶった神々の姿は、アレキサンダー大王の東方遠征により生まれたヘレニズム芸術の結晶といえます。
2000年前に輝いた、知られざる王国の謎に迫ります。
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