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2011年2月27日放送
バンディアガラの断崖〜ドゴンの地

奇妙な家

ドゴンの集落には、ユニークな建物が多い。
とんがり帽子のような屋根を持つのは穀物倉庫。機織のたて糸、よこ糸をモチーフにした族長の家。
トグナと呼ばれる集会所は天井が低く、怒って立ち上がると頭をぶつける。それは天罰だという。

断崖のワニ

バンディアガラの気候は、短い雨期と長い乾季が繰り返されるサヘル型気候。貴重な雨が与えてくれる水辺に、ワニが生息している。
実は、ドゴン人は、自分たちの先祖をワニだと信じている。

ジャッカル占い

神話に登場するジャッカルは、社会秩序を混乱させる不吉な動物。その足跡で吉凶を占う。
占い師が砂で描いた図を、夜のうちにジャッカルが踏み荒らすのだという。
けれど最近の調査で、断崖に生息するのはキツネだと分かった。

西アフリカのマリ共和国には、標高差500メートルの「バンディアガラの断崖」が200キロ続く。その断崖にドゴン人の集落がある。
村の数は700、人口25万人。ドゴン人が断崖に定住するようになったのは800年前。
ニジェール川沿いに暮らしていたドゴンだが、他民族との争いから逃れ、険しい断崖にたどり着いた。ドゴンは独自の神話世界をもち、精霊を信仰している。
「仮面の踊り」は社会の秩序を守る、ドゴンの伝統文化だった。

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