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2010年8月22日放送
イルリサット・アイスフィヨルド

アイスフィヨルド

豪華客船タイタニック号と衝突した氷山は、ここから大西洋へ流れ出たと言われている。厚さ1000メートルもの氷が割れる瞬間は、まるで生き物のよう。
そうして生まれた氷山は、海面から出ている部分は全体の10パーセントほど、大半は海中に沈んでいる。

犬ぞりの道

グリーンランドには町や村を結ぶ道路はほとんどない、それでも支障なく暮らせたのは凍った海や氷の大地をそのまま道として使えたから。ここでは犬ぞりが重要な移動手段。氷の大地を走る、その跡が道となる。
かつてイヌイットの人々がカナダからここへ持ち込んだと言われている。

永久凍土が溶け始めてた

犬ぞりが、氷が割れて海に落ちる事故が急増している。温暖化の影響である。
ここで暮らす人々の街では、家が傾いたり、コンクリートの道が陥没したりと深刻な事態が発生している。永久凍土が溶け、街が沈み始めているのだ。

グリーンランドは、北大西洋の北極圏にある世界最大の島。島のおよそ80パーセントが氷で覆われている。ここには北半球で最も多くの氷山が生まれるフィヨルドがある、イルリサットアイスフィヨルド。グリーンランドを覆う氷の平原は、その重さで氷が外に押し出され、氷河になる。
氷河はやがて崩れ、巨大な氷山となって大西洋に流れ行く。
しかし地球の温暖化により氷河が溶け始めている。グリーンランドの氷がすべて溶けると地球の海面は6メートル上昇する。