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2010年5月23日放送
カタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院

19世紀の終わり、産業革命を一早く成し遂げたバルセロナは建築の時代に入りました。この時期、世界的に見ても独特の建築が数多く生まれます。

新市街のサグラダ・ファミリア教会は、バルセロナのシンボルとなり、建築家ガウディの名を全世界に知らしめました。しかし、当時、ガウディよりも華々しい活躍をみせていた建築家がいました。

その建築家の名はリュイス・ドメネク・イ・モンタネール。

ドメネクの最高傑作といわれるカタルーニャ音楽堂。
コンサートホール全体に宝石を散りばめたかのような華麗な装飾を施しました。当時最新の建築材料だった鉄を骨組みに使い、壁一面をステンドグラスで埋め尽くした空間は解放感にあふれています。

広大な敷地にいくつもの建物が機能的に配置され、まるで一つの街を思わせるサン・パウ病院。この病院も世界遺産に登録されています。
『芸術には人を癒す力がある』と考えたドメネクは病院のいたる所に華麗な装飾を施しました。

25歳の若さで建築学校の教授に抜擢され、やがて政治家にまでのぼりつめたドメネクですが、死後、その存在は人々の記憶から抹殺されました。

リュイス・ドメネク・イ・モンタネールとは一体、何者だったのでしょうか?
番組では知られざる天才建築家に迫ります。

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