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2010年4月11日放送
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の「最後の晩餐」

ダ・ヴィンチが描いた人間ドラマ

「最後の晩餐」は過去に数多く描かれてきた宗教画の定番で、世界中に存在している。ダ・ヴィンチが描くまでの「最後の晩餐」は、イエスを裏切った弟子のユダをひとりテーブルの外に描いたり、キリストの頭に聖人であることを象徴する光の輪を描いたりするなど、定番の決まりごとがあった。
しかし、ダ・ヴィンチが描いのは斬新で画期的な「最後の晩餐」だった…

20年に渡る修復

「最後の晩餐」は完成直後から表面の絵の具が剥がれ落ち、その後、数多くの修復家による加筆や上塗りがなされ、一時は「もはやダ・ヴィンチの作品ではない」とまで言われていた。
そんな名画を救ったのが、女性修復家のピニン・ブランビッラさん。
彼女が20年に渡っておこなった修復作業とはどんなものだったのか?

甦った500年前のダ・ヴィンチの肉筆

ブランビッラさんの修復によって、かつてダ・ヴィンチが描いた「最後の晩餐」が甦った。修復前、修復後の絵を比較しながら、その偉大な功績にスポットを当てる。

絵画の修復、という日本ではあまり馴染みのない世界を垣間見ながら、ダ・ヴィンチの名作「最後の晩餐」の魅力に迫る。
20年に渡る修復作業の過程の中で、ダ・ヴィンチが「最後の晩餐」を描いた当時、彼が使った絵画技法や狙いなど、さまざまな新事実が明らかになってゆく。
死後500年経っても色あせないダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐」を、修復という全く新しい観点からひも解く。
また、あまり知られていないレオナルド・ダ・ヴィンチの音楽家としての一面を取り上げ彼が演奏していた楽器<世界で一台のダ・ヴィンチのリラ>の音色を紹介する。

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