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2009年8月9日放送
ヴュルツブルク司教館、その庭園群と広場
緑の間
ヴュルツブルグ司教館の中の一室。この部屋は壁が全面緑色で配色されている。
床は、めまいをおこすようなモザイク模様があしらわれている。壁から天井へ、境目もなく華麗な装飾が覆います。
バロックにおける、特徴的な空間演出が見られる部屋です。
皇帝の間
この部屋は、建築と絵画、彫刻の境界を超えた、魔術的な表現が人の目を奪います。
歪んだ真珠のような天井は、まさにバロック。
建築家ノイマンは、この天井画に当時としては驚くべき仕掛けを施しました。その仕掛けとは…?
世界最大の天井画
建築家ノイマンの集大成とも言うべき作品が、司教館の階段ホールにある世界最大の天井画。柱や梁の支えのない、巨大な吹き抜け、広々とした階段を上り、踊り場で振り返れば、見る者を、天へ誘うかのような世界最大の天井画があらわれます。
建築史上まれに見る、壮大で洗練された空間です。このフレスコ画を描いたのは、ヴェネチア生まれの偉大な画家ティエボロ。司教館の室内装飾は、ヨーロッパ中の才能が結集し、成し遂げたものでした。
18世紀初め、ヴュルツブルグの町に、野心を抱いた新しい司教が現れます。
ヨハン・フィリップ・フランツ。彼は、就任早々、司教の館を、市街地の中へ移す計画に着手します。莫大な財力を費やし、豪華な宮殿を建設するよう命じたのです。その建築を指揮したのが当時、無名の若手建築家、バルタザール・ノイマンでした。やがてノイマンは多くの権力者達が羨む司教館を築き上げることになります。しかし何故、無名の建築家が、それまでのものを造りあげることができたのか?また何故、司教は無名の建築家ノイマンに指揮をとらせたのか…?
そこには、驚くべき事実がかくされていました。
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