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2008年8月3日放送
オリンピアの古代遺跡

近代オリンピックの元となったのは、2800年前から4年毎にオリンピアで開かれていた祭典競技だった。紀元前776年から行われていた、そのオリンピアの祭典を物語るスポーツの遺跡や聖域たる神殿跡が残る。

古代オリンピックであるオリンピアの祭典競技では、人類の気高い理想が抱かれた。古代ギリシア人は公正な競争と平和的共存を掲げ、1170年にわたり祭典競技を続けた。その事実に感銘を受けたクーベルタン男爵により、近代オリンピックは誕生した。

オリンピアからの発掘物からは、祭典競技の様子や仕組みが生き生きと想像できる。さらに神殿跡から見つかった彫刻の数々は、紀元前4〜5世紀の傑作で、人体の躍動感と美しさを見事に表現している。

はるか2000年以上前、古代ギリシアの聖域・オリンピアでは四年に一度、ゼウス神への祭典競技が行われていた。
そこで神に捧げたのは詩でも音楽でもなく運動競技だった。その舞台であったオリンピアの古代遺跡から、今日のオリンピックの元とされたオリンピアの祭典競技がどんなものだったのかを探る。そこには近代オリンピックでも継承されようとした、オリンピアの祭典に込められた理想があった。

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