美大を卒業後、絵本作家を目指す。明るく飾らない性格。中堂と知り合って2人で暮らすようになるが、8年前、何者かに殺害された。中堂は犯人を捜し続けている。
私は終盤からの参加なので、どんなふうに受け入れていただけるだろうかと少し不安がありました。もしも現場で不安になったら、夕希子が中堂さんを信頼しているように、私も新さんを見よう、新さんが投げかけてくるものを素直に受けとめて表現しようと決めていました。でも、監督から「等身大で大丈夫」と言っていただいたので、それからは余計な力がすっと抜けた感じで現場に入ることができました。撮影でよく「女性を意識して演じてほしい」と言われることがありますが、この現場はそういう指示が全然ないのも新鮮ですね。
遺体の役は、目の焦点をどこにも合わせないようにして、自分は今何も感じていないと言い聞かせました。役作りと言えるような特別なことはないですが・・・心を凍らせました(笑)。
夕希子は夢をかなえるために一生懸命に働いて、自分に正直で自立した女性。そんなイメージで演じました。一方、中堂さんは不愛想で不器用で、優しくて、母性をくすぐる人。二人は全然違うタイプですが、この人の前だと自然体でいられるというか、きっとお互いにないものを補っていたんでしょうね。
彼にとって、夕希子と一緒にいた時と今とでは、流れている時間が全く違うんだと思います。だから、過去と今が違うドラマのように感じられたらいいなということも意識しました。ぜひ回想の物語も楽しみにご覧いただけたらうれしいです。
それと、2人が公園でデートするシーンを撮った時、中堂さんがサンドイッチを口いっぱいに頬張っている姿がとってもキュートでした。飲み込めないんじゃないかと心配になるくらいに(笑)。もぐもぐ食べる中堂さんは回想シーンでしか見られないと思うので、そこも見どころです!