山崎努さん(加賀隆正役)のコメント

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加賀恭一郎と疎遠になっている父・隆正役でご出演されていらっしゃいますが、どんなことに気を配りながら演じていらっしゃるのでしょうか?
ある意味、最期に自分の意思を通した男ですけれど、あまり立派な人物にはしたくないですね。気丈には振舞っていても、やっぱりどこか心細かったり寂しかったりするところもあるように思うので、そんな隆正の内面を予感させるような…そういう演技をしたいと思っていました。心情を“どの程度見せるか”というサジ加減が難しいところなんですけれど、匂わせることができたならいいですね。
台本をお読みになり、『加賀隆正』の生き様をどのように思われましたか?
自分の考えを最期まで貫き通したのだから、その点では立派ですし、見事な最期だと思いますね。ただ、「もし自分が隆正だったら、あのような行動をとったか」と問われると、それはわからない。私は“疑似体験”として演技をしていますが、起こったことに対してどう自分が反応するのかは、本当にその状況になってみないとわかりません。
将棋のシーンが登場しますが、山崎さんにとって将棋は馴染み深いものですか?
本当に子供のころ、親父とやったぐらいですね。だから、駒の動かし方は知っていますけれど、全然ダメですよ。今は、孫を相手にやっています(笑)。
「家族」が最大のテーマとなっている作品ですが、山崎さんの思う「家族のあり方」とは?
僕は、家族の形に“定番”はないと思うんです。それぞれの家族にそれぞれの形があっていいと思いますし、“既成の形”にとらわれると逆にうまくない。それぞれが、それぞれの状況の中で考えて最善をつくさなければいけないことで、外から与えられた答えを頼ってはいけないんだと思います。自分たちで見つけていくことが必要なんだと思いますね。

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