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磯山Pの撮影日記

vol.02

2012年10月15日

8月某日
本当に暑い。東映京都太秦撮影所のスタジオには、空調が入っているのだが、「地熱」というか、地面から立ちあがって来る熱が半端ない。
あまりに暑くて、建物の外に出る気にならない。
そんななか、役者さんたちには「瞬間コールドスプレー」とか「充電型扇風機」とか「氷嚢」とかいろいろなもので何とか「冷」を取ってもらおうとするが、それでも滝のように流れている汗を見ると、「もはや耐えるしかない」暑さのレベルだと思い知る…。
特に僧侶三人組の特殊メイクは、本当に大変だった。鬼のように暑い(らしい)、肩が凝る(らしい)、芝居で額を動かすとすぐに線が出てしまう、などなど、特殊メイクの中田チーフには悪いが、「あー、早く僧侶のシーンが終わらないかなー」と内心思っていた…。12月に公開する『大奥〜永遠』でも西田敏行さんに坊主頭の特殊メイクをしていただいたのだが、何せ、あの時の収録は冬。逆に「あったかくて丁度いいよ」とおっしゃっていたことが今更ながら思い出される。そのうえ三人分なので、最初にスタンバイを始める人は、夜中の2時入りとかになってしまう。(それでも撮影は朝9時開始…)
ほとんど愚痴を言わない田中聖くんが「次の日、坊主頭だと思うと、前の晩からちょっとブルーになる」と言うくらい辛いらしい。1話では、僧侶姿のシーンが多かったので、のべ1月ほどは特殊メイクとの戦いだった…。

今回の撮影は、1話〜3話を金子Dが担当した。撮影も3話分を一緒に撮っているし、台本がこの時点で7話まで決定稿になっていたから(準備稿は9話まで)、キャスト・スタッフの中でも「あのエピソードは…」とか話しながら、「それって何話だったっけ?」という会話がよく交わされた。これほど沢山の台本がクランクインの前にあった経験は私にはない(去年の冬から神山さんに書き始めていただいていた)。
今回は「京都で撮影すること」「時代劇であること」ということで(予算管理上)、目標は「クランクイン前に全話の台本を用意する」だったが、さすがに最終回だけは、まだ出来ていない。金子Dが撮影に入ってしまったので、当分、深い台本打ち合わせが出来ないだろうし、連ドラは「生命体」なので走り出してみないと見えない部分も多い。さすがに最終回には少し「余地」を残したいと思っているので、スタッフには申し訳ないが、もう少し待ってもらいます…すいません…!!

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