ポーランド南部にあるアウシュビッツ強制収容所跡。ナチス・ドイツがヨーロッパ各地に設置した強制収容所の中でも、犠牲者の数が突出していて、その数は１１０万人を超えると言われる。

ナチスは労働力にならないとみるや、女性や子供であっても容赦なくガス室へ送り、やがて収容所がいっぱいになると、選別すら行わず殺戮を繰り返した。ガス室の横にはナチス親衛隊の食堂があり、隊員らはガス室に送られる人々を見ながら普通に食事をしていたという。

あれから７０年。収容所で生き抜いた人々は高齢化が進み、貴重な語り部は減る一方だ。だからこそ、ここで起きたことをいかに後世に伝えていくか、歴史を風化させないための様々な試みが行われている。しかも、こうした取り組みに、かつての加害国ドイツも積極的に参加している。

戦争を経験した日本。取り巻く環境は違えど、アウシュビッツから学び取るものがあるのではないだろうか？