![]() ![]() 2014年5月1日の夕刻、埼玉県狭山市の農地を貫く県道で、ある実験が行われた。51年前のこの日に発生した、女子高校生誘拐殺害事件、いわゆる狭山事件に関わる実地検証だ。 ![]() 実験を行ったのは、狭山事件再審弁護団である。犯人として逮捕され、一審で死刑、二審で無期懲役が確定して服役した、石川一雄さんも立ち会った。石川さんは半世紀以上もの間、冤罪を訴えて裁判のやり直しを求め、75歳になった。 狭山事件は決定的な物証が乏しく、石川さんの自白が最も重要な証拠とされた。そこで弁護団は、その自白の信用性を問う実験を数多く重ねてきた。また2009年から始まった、裁判官・検察官・弁護団の三者協議の中で、新たに分ってきたことがある。 ![]() 石川さんにとって、再審無罪となった足利事件の菅家利和さん、布川事件の桜井昌司さんと杉山卓男さんは、同じ千葉刑務所で服役した「獄友(ごくとも)」。袴田事件の袴田巌さんは東京拘置所での死刑囚仲間。石川一雄さんが彼らに続く日は、訪れるのだろうか。 狭山事件再審弁護団の主任弁護人、中山武敏さんへのインタビューを中心に、弁護側の闘い、中山さんの特別な思いなど綴って行く。 ![]()
制作:TBSテレビ
取材・構成:宇野淑子 |
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