足立区内の小学校で、教員石川千佳子さんが警備員に殺害され、26年間、埋められていた事件・・・。昨秋、遺族が起こしていた、民事訴訟の判決が下された。 東京地裁は、殺害行為に対する賠償は認めず遺体の隠匿行為についてのみ、わずかに賠償責任を認めた。この判決に、石川憲さん、雅敏さん兄弟は、すぐに控訴をした。 国家が時効を根拠に、犯人に罰を科さないのならば遺族に残された手段は、民事に訴えることだけであり、それが姉の無念を晴らし、犯した罪の意味を、男に少しでも知らしめることだと、石川さんは考えてきた。 しかし、今回の判決を受け、変化が生まれつつある。控訴審では、"よき判例"を作り、この日本という法治国家の不条理を問いたいという強い思いが加わったのだ。 石川さんは言う。 石川さんたちの願いが届き、少しでも心の平安がおとずれることとは何か。また、それは、私たちに何を訴えるのか。 番組では、殺人罪に時効がないため20年以上もの捜査の結果、犯人逮捕に至ったアメリカでのある殺人事件を対比させ、姉のために・・・と、この国の法の不条理に立ち向かう、石川さん兄弟の思いを伝える。 |
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