特集

アゼルバイジャン、バクー第43回世界遺産委員会リポート

photo photo

7月4日(木) バクー世界遺産委員会リポート 第一回

 年に一回、夏に開かれ新しい世界遺産を決める国際会議「世界遺産委員会」。この会議を主催するユネスコ世界遺産センターとパートナシップを結んでいる当番組は、特別に認められて毎年、この会議に参加しています。
 今年の開催地は、アゼルバイジャンの首都バクー。成田空港からカタールのドーハを経由して約18時間、バクーのヘイダル・アリエフ国際空港に到着しました。ヘイダル・アリエフというのは、アゼルバイジャンの先代の大統領の名前。ちなみに現在の大統領はその息子で、イルハム・アリエフといいます。

photo

ヘイダル・アリエフ国際空港

photo

空港の看板には「ヘイダル・アリエフ」

 バクーは、キャビアで有名なカスピ海(ただし現在はキャビアの原料・チョウザメの漁は禁止されています)に面した街です。
 世界遺産委員会の会場となるのは、バクー・コングレス・センター。その隣に建っているのが、ヘイダル・アリエフ・センターという複合施設。この国は先代大統領の名前を冠した建物や道路だらけだそうです。白く曲線を多用したデザインは、幻の新国立競技場の設計者ザハ・ハディドによるもの。

photo

カスピ海に面したバクー

photo

世界遺産委員会の会場
バクー・コングレス・センター

photo

会場の隣にあるヘイダル・アリエフ・センター

 世界遺産委員会は毎年、開催地が変わりますが、世界遺産がある都市で行われるのが通例です。バクーにも「城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔」という世界遺産があります。古い城壁に囲まれた迷路のような旧市街で、12世紀に建てられた「乙女の塔」や15世紀に造られた宮殿が点在しています。なかなか保存状態も良く、宮殿にはかつての大浴場跡も残っており、トルコの伝統的な蒸し風呂そっくりでした。アゼルバイジャンはイスラム教の国ですが、バクーの街並みや人の服装はヨーロッパ化していて、やはりイスラムでありながらヨーロッパっぽいトルコのイスタンブールと雰囲気がよく似ていると感じました。

photo

この城壁の中が旧市街

photo

迷路のような旧市街の路地

photo

乙女の塔

photo

シルヴァンシャー宮殿

photo

宮殿の大浴場跡

5日からの世界遺産委員会で、新しい世界遺産の審議が始まります。注目は日本がノミネートしている「百舌鳥・古市古墳群」。審議の行方をリポートしますので、お楽しみに!

プロデューサー 堤

BACK TO PAGETOP