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2020223日放送

チャン・チャン遺跡地帯 〜 アメリカ大陸最大!土でできた古代都市

放送内容

ペルーの太平洋沿岸に続く海岸砂漠にある、土で造られたアメリカ大陸最大の古代都市チャンチャン遺跡。沖合いを流れるペルー海流の水温が低いため、雨雲が出来にくく日干し煉瓦による建造物を可能にした。一方、同じ海岸沿いにある丘、パンパ・ラ・クルスからは近年、200体を超える子どもの埋葬遺体が見つかった。それは、かつてこの土の都市を襲ったエルニーニョ現象による大雨を鎮めるための、神への捧げ物だったのである。

海辺に栄えた王国

チャンチャン遺跡は、インカ帝国よりも前に存在したチムー王国の首都。新たな王が誕生するたび新しい王宮が造られ、都は水平方向へと広がった。どの王宮にも、王のミイラを安置した墓所、王のミイラを崇める儀式を行った広場など決まった施設があった。

写真:放送内容

異常気象に襲われた古代都市

豊かな漁場の恵みに加え、アンデス山脈から流れる川の水のおかげで砂漠地帯にあってもチャンチャン遺跡は繁栄を謳歌できた。しかし、都をエルニーニョによる大雨が襲ったのである。農業を支えていた灌漑水路も決壊、王国は存亡の危機に陥った。

写真:放送内容

エルニーニョに捧げられたもの

2018年、パンパ・ラ・クルスの丘から200体を超える子どもの埋葬遺体が見つかった。海の方向を見るように埋められ、エルニーニョの大雨を鎮めるために海の神に捧げられたもの。その中には、鮮やかな装飾品をともなった位の高い子どもたちの姿まであった。

写真:放送内容

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