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──2016年になって最初の放送は、2回にわたっての新春スペシャルですね。まずはどんな内容になるのか教えてください。

尾賀プロデューサー（以下、尾賀）：今回は藤原竜也さんといっしょに広大なオーストラリア大陸を駆け巡りました。番組では、大陸の大半を占める乾燥した大地と、東海岸沿いに広がる緑豊かな森──この対照的なオーストラリアの2つの姿を紹介します。藤原さんには、実際にさまざまな世界遺産を体感してもらいました。

──まずは「オーストラリアの乾燥した大地の謎」がテーマの第一夜の放送ですが、登場する世界遺産はどこですか？

尾賀：まずは西の果てにあるニンガルー・コースト。エアーズロックで有名なウルル＝カタ・ジュタ国立公園。奇妙な形の砂岩が並ぶ秘境、パーヌルル国立公園。さらには固有種の宝庫でもあるシャーク湾を紹介しています。オーストラリア大陸は大半が乾燥した土地ですが、なぜこのような環境になったのか、その秘密に迫ります。ニンガルー・コーストの半島は乾いた土地が広がっていますが、海岸からわずか300m沖合いには約260キロに及ぶ世界最大の沿岸サンゴ礁があり、豊かな生態系が見られます。藤原さんとともに訪れたのですが、ここでは巨大な生き物たちとの出会いがありました。

──盛りだくさんの内容になりそうです。藤原さんが出会った巨大な生物、それはいったい何だったのでしょうか？

尾賀：ザトウクジラとマンタです。ニンガルー・コーストではまず、セスナ機に乗って上空からサンゴ礁を見回しました。そのとき偶然にも海面を泳ぐクジラを藤原さんが発見し、撮影することができました。その後、藤原さんには海にも潜ってもらったのですが、そのときに、何と体長4mもある巨大なマンタと出会ったのです。「ウーピー」と名前もついている地元では有名なマンタです。サンゴ礁にすみついていて危害を加えないので、一緒に泳ぐことができるのです。

──いきなり雄大なオーストラリアの自然との直接対面というわけですね。オーストラリアと言えば珍しい動物の宝庫ですが、他にも特徴的な生き物は登場しますか？

尾賀：砂漠のような乾いた環境に適応した生き物たちも紹介します。オーストラリア全土で巨大なアリ塚が見られます。移動中にも数多く見かけ、藤原さんも直に触れてみました。また、体全体が鎧のようなトゲで覆われたソーニーデビルなど、ウルル（エアーズロック）周辺で暮らす変わったトカゲたちも登場します。

──乾いた大地の誕生の秘密に迫ると共に、さまざまな生き物が登場する番組になりそうですね。

尾賀：はい。一方で、動物と人との共存も、オーストラリアでは重要なテーマになっています。交通事故などで親を亡くした有袋類を保護している「ケアラー」と呼ばれる一般の方を訪ねました。野性に返すまでの数か月間、小さな赤ちゃんカンガルーたちを親の袋の代わりのトートバッグの中で育てています。藤原さんにも、保護された動物の授乳などを体験してもらいました。他にもシャーク湾で、半島をフェンスで封鎖して外来種から絶滅危惧種を守る「エデンの園」を作るプロジェクトが進行しています。オーストラリアならではの野生動物を保護する活動も知ってほしいと思います。