特集

小澤ディレクターインタビュー

アフリカ冒険I・II

―4月8日放送のカフジ・ビエガ国立公園について伺います。こちらはキリマンジャロと違い、ご存知の方は多くないと思います。ここはどういった場所なのでしょうか?

小澤:アフリカ中部のコンゴ民主共和国にある自然公園です。コンゴは内戦が頻発していましたが、ここ数年は落ち着いてきたので、取材を行いました。コンゴの世界遺産が登場するのは「THE世界遺産」では初めてになります。ここはコンゴの東部、隣国のルワンダとの国境近くにあり、ゴリラが多く生息することで有名です。ここに生息しているのはヒガシゴリラという種で、絶滅危惧種に指定されています。

アフリカ冒険I・II

―その貴重なゴリラを今回はどのように取材したのでしょうか?

小澤:公園のレンジャーの案内でゴリラの森に入りました。ゴリラの保護のために、7メートル以内に近づいてはいけないという国際ルールがあり、それを守りながらの撮影となります。今回撮ることができたのは、あるゴリラの家族です。この家族は、36頭で構成されています。

―36頭とは大家族ですね。どのような家族構成なのでしょうか?

小澤:ゴリラの家族は「シルバーバック」と呼ばれる1頭のオスのボスを中心にメスが数頭いて、あとはその子どもたちで構成されています。

―オスはたったの1頭なのですか?

小澤:はい。オスの子どもはいますが、成長すると家族を離れ、メスを集めて自分の家族を作るのです。ゴリラの生態で興味深いのは、子育てです。ゴリラの子どもは3歳を過ぎたあたりから乳離れをし、葉っぱを食べられるようになるのですが、その後は父親が子育てを行います。