特集

小澤ディレクターインタビュー

アフリカ冒険I・II

―なぜそのエリアの高山植物は巨大になるのでしょうか?

小澤:キリマンジャロは昼夜の気温差が激しく、昼間は30度近くまで気温が上がりますが、夜間は氷点下まで低下します。植物はその環境に耐えるために、巨大化しました。夜は大きい葉で寒さをしのぎ、暖かくなると全身で太陽の光を受け止めるのです。この気温差は本当に厳しく、夜はテントを張って過ごしたのですが、朝には霜がおり、テントの入り口のファスナーが凍ってしまうほどでした。

アフリカ冒険I・II

―ほかに登山中で辛かったことは何でしょうか?

小澤:あとは、日の出を撮影するために最終キャンプ地から山頂まで100mほどの雪の積もった崖を登ったのですが、この登りはきつかったですね。酸素が非常に薄く、2歩進むだけで息が切れてしまうのです。進んでは休み、進んでは休みを繰り返しじわりじわりと登っていきました。

―その辛さを乗り越えて、5895mから臨む日の出はいかがでしたか?

小澤:山頂に着くと、間もなくうっすらと地平線が明るくなってきました。運よく雲がなく、地平線の向こうから登ってくる太陽をしっかりと見ることができました。太陽から漏れた光が、夜空とのグラデーションとなってとても美しかったです。この素晴らしい日の出の映像は、1週目の番組の最大の見どころです。ぜひご覧ください。