特集

人類の傑作10選 & 地球の絶景10選

深津絵里さんインタビュー

4月3日「特集I・人類の傑作10選」、4月10日「特集II・地球の絶景10選」の2週にわたる放送で、「THE 世界遺産」のナレーションを担当してちょうど一年を迎える深津絵里さん。そこで、深津さんに一年間の感想と今度の放送の見所をうかがいました。

Q:「THE世界遺産」のナレーションを担当されて一年ですが、感想を聞かせてください。

振り返る間もなく「もう一年経ったんだ」という感じがしています。ナレーションは初めての経験で、最初はとても緊張しました。でも一方で、「THE 世界遺産」は長年続いてきた番組ですし、スタッフの方々の言葉はとても心強く、安心感がありました。一緒にナレーションを担当している磯部弘さんからもアドバイスをいただいたり、とても勉強になることが多い一年でした。

Q:難しかったのは、例えばどんなところでしょうか?

演じる時には相手の呼吸を感じながら台詞を言いますが、ナレーションのように映像を見ながら、何秒のあいだに言葉をきっちり収めなくてはいけない、という作業に戸惑いました。でも、最近は少し余裕が生まれて、映像が変わるタイミングと言葉とがきちんと合ったときに「気持ちいいな」と感じられたり、やっと楽しめるようになりました。

Q:楽しめるようになるのとは逆に、プレッシャーを感じるときはありますか?

やはり長年続いていて、私自身も好きな番組だったので、最初は、そのイメージを壊してはいけないんじゃないかという気持ちがありました。たくさんのファンの方がいらっしゃる番組ですし、どういうふうにしていけばいいのかな、と考えていて…。でも、それよりも私にナレーションをまかせてくださったスタッフの皆さんの気持ちを信じようと思いました。ただ綺麗な映像が流れているだけの番組ではなくて、スタッフの皆さんの、ずっと残していく、ずっと守っていきたいという世界遺産を大切に思う気持ちを私もしっかり伝えていきたいですね。

Q:ナレーションはいつも事前に練習したりしているのでしょうか?

スタッフの皆さんは本当に粘り強くて(笑)、最後の最後まで原稿をずっと修正しています。私は、事前に「どういう状態でも構わないので」と言って、いただいた原稿に必ず一度は目を通しています。でも、ナレーション収録の直前に映像が変わることもありますし、収録の際、読んでみて「違うな」と思ったり、映像と合わなかったりする部分が出てくると修正が入ります。そういうことを毎回繰り返しながらの収録です。私は出来上がった映像をいつも見ているだけですけど、スタッフの皆さんは現場に行って、土地の空気やそこに暮らす方々の生活感を体の中に取り入れているので、すごく自信を持っていらっしゃいます。本当は、私もいつも現場に同行したいくらいです(笑)。