特集

「ナハニ国立公園」はカナダ、ノースウエスト準州に位置する国立公園。公園内には標高2972mの「マッキンジー山」を含んでいる。中心部には「サウスナハニ川」が流れており、その流域の終点には「ヴァージニア・フォールズ」という90mの落差がある巨大な滝がある。この落差はナイアガラの滝の2倍にあたる。

「バーヌルル国立公園」には、オーストラリア先住民のアボリジニーの言葉で、「砂岩」の意味にあたる、「バングル・バングル」という岩が乱立している。これらの岩はオレンジと黒の縞模様が特徴的で、2000万年もの長い年月をかけて、雨や風によって形成されたものだ。

「プリトヴィツェ湖群国立公園」は、標高884mのプリトヴィツェ山の山間部に広がる台地に位置する。標高636mから503mまでの間に、16の湖が滝で階段状に結ばれており、その距離は8kmに及ぶ。湖はそれぞれ、紺碧や群青、灰色などの色をしており、水に含まれるミネラルなどの有機物の含有量の具合によって変化する。

世界第2位の広さを誇る珊瑚礁群。珊瑚礁でできた小島が150以上点在している。その島々の中でも「ライトハウス・リーフ」には、直径313mもある大きなブルーホールと呼ばれる穴があいており有名。またここは、ウミガメが産卵のためにやってくることでも知られる。周囲にはイルカが住み着いており、スノーケリングで一緒に泳ぐことができ、観光客を楽しませている。

アイール山地と砂漠地帯のテネレを含む自然保護区は、アフリカの中で最大の面積を誇る。この区域内には、350種の植物、160種の鳥類、40種のほ乳類などの多様な生物が生息している。絶滅危惧種に指定されている、パタスモンキーやダマガゼル、ムフロンといった動物たちが暮らすエリアでもある。

「ナンダ・デヴィ国立公園及び花の谷国立公園」は2つの国立公園が合わさって自然遺産として登録されている。「ナンダ・デヴィ国立公園」は環境保護のために立ち入りが禁止されている。「花の谷国立公園」は標高3500mの高地に位置しており、周囲を氷河に囲まれた谷には600種類にのぼる植物が自生している。

「フレーザー島」は世界最大の、砂で形成された島。ここには、淡水湖としては透明度が非常に高い「マッケンジー湖」がある。また、ここにはオーストラリア固有種のオオカミ「ディンゴ」の純血種が生息していることでも知られている。島は観光地として人気があり、キャンプや釣り、ザトウクジラやイルカのウォッチングなどを楽しむことができる。

南米の中央に広がりブラジル、ボリビア、パラグアイの国境をまたがる自然遺産「パンタナル自然保護地域」は、日本の本州とほぼ同じ面積をもつ、世界最大級の湿原だ。ここには非常に多彩な生態系があり、1000種の鳥類、480種のは虫類、300種のほ乳類が生息している。カピバラやオオアルマジロなどの希少種も多い。

「スマトラの熱帯雨林」には、10000種以上の植物が自生しており、スマトラ・オランウータンなど200種以上のほ乳類、580種の鳥類も生息している。絶滅危惧種も多い。しかし、現在、スマトラの熱帯雨林遺産では、伐採や不法侵入、道路建設などで環境悪化が進み、深刻な問題になっている。

カナダとアメリカのアラスカ州にまたがる自然遺産。周囲の5000m級の山々に、海からの湿気を含んだ風が当たり、大量の雨や雪を降らせ、降り積もった雪が雪原、氷となって雄大で美しい氷河を生み出している。グリズリーやトナカイ、ラッコ、ザトウクジラなどの寒冷地方の生物の貴重な生息地域でもある。