特集

アルバータ州立恐竜自然公園

インタビュー

Q:今回の世界遺産はどんな所ですか?

アルバータ州立恐竜自然公園

カナダにある「アルバータ州立恐竜自然公園」は、分かりやすく言うと世界で一番恐竜の化石が発掘されている場所。なぜそんなに恐竜の化石が見つかるのかというと、解けた氷河が洪水のようにこの土地に流れ込み、地層の柔らかい部分を抉り取ってしまいました。その後むき出しになった部分というのが、7500万年前の白亜紀の地層だったというわけです。広大な敷地の自然公園内からは、これまでに多くの種類の化石が発掘されています。ちなみに7つに分類できる60種類以上の化石! 白亜紀の恐竜全てを網羅していると言われています。そんな場所ですから、常に世界の恐竜学(そういう言葉があるかは分かりませんが)の最先端。新発見、新説が照明される場所でもあるのです。 番組内でも、2000年代に発表された発見をご紹介する予定です。アルバータサウルスという名前が付いている肉食恐竜に関する発見で、当時は「画期的発見!」と話題になったそうです。たぶん世界的にも有名な話なので、知っている人もいると思いますよ。詳しくは放送で…。

Q:化石って1箇所からそんなに次々と見つかってしまうものなのですか?

アルバータ州立恐竜自然公園

一般的な化石の発掘現場とは違うでしょうね(笑)。中国のゴビ砂漠でもたくさん化石が見つかるようですが、アルバータのすごいところは大きな化石や、状態の良い化石が多く残っているということ。今回の撮影で訪れた際に、公園内の研究者の方に案内してもらって現場を歩いてみたのですが「これもそうだし、あれもそうだよ。」「この骨のこの部分は噛み付かれた痕だね。」なんて、まるで石ころを指すみたいにそこら中に化石がむき出しになってあるんですよ。 なんだかずっと見ていると頭が麻痺して、ありがたみを忘れてしまいそうになるほどたくさん(笑)。本当にびっくりしました。現実にそれくらいすごい数の化石と遭遇できるんです。これは専門家の人たちが見てもびっくりする光景らしいですよ。世界的に見ても、ある年代の地層がこれだけの広範囲に渡って出ている場所は他にないわけですから、本当に貴重な場所と言えると思います。