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2018年11月4日放送
雲南の三江併流保護地域

純白の聖地

その造形美は、「仙人が遺した純白の棚田」にたとえられました。少数民族が聖地とする<白水台>です。三江併流は、太古の地殻変動で生まれた地形。隆起した石灰岩の層から湧き出した水が、長い年月をかけて絶景を生んだのです。

キンシコウの森

湿った季節風が豊かな森を生みました。そこにはキンシコウが暮らしています。彼らは人間以外で最も標高の高い場所で暮らす霊長類。赤い唇が特徴的な愛らしい顔つきです。雲南省のキンシコウは現在1500頭しか生息していません。

辺境のロープウェイ

荒れ狂う河<怒江>。断崖のような峡谷に暮らして来た少数民族がいます。彼らは橋を架けられない場所にロープを張り滑車で対岸に渡るのです。命綱ともいえる一本のロープが小学校の通学路にもなっていました。

中国・雲南省の「三江併流」は世界でも稀な絶景の地です。中国を横断する「長江」、東南アジアを縦断する「メコン川」、ミャンマーからインド洋に注ぐ「サルウィン川」。アジアを代表する3つ大河の源流が、標高6000m級の山脈を縫うように170kmに渡り並行して流れているのです。その山間の谷には、16もの少数民族が暮らしてきました。さらに高地の森は、絶滅が危惧される雲南キンシコウの生息地でした。