現場レポート

Vol.22 2017年2月17日

友だちとライバルと

佳織といると成績が下がると言われてショックを受けた佳織ちゃん、そして信一さん。それならば受験前に一度だけ遊んで、とバーベキューを企画したものの、麻里亜ちゃんは「来ない」との返事…
麻里亜ちゃんのお父さんの徳川さんは、自分が経験したからこそ、受験のつらさを分かりきっているからこそ、麻里亜ちゃんの努力が報われるよう力を注いでいるんでしょう。たとえ父娘関係が冷えていても、信一さんとは違う形で娘のことを愛しているんです。

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目もあわせない父娘

パーティーの準備は楽しかった。楽しかったからこそ、徳川さんの話が胸を刺すように痛んだ佳織ちゃんたち…
今、これだけの社会的地位を持つ徳川さん。その人がそんな思いで勉強をしてきたことなんて、同級生たちはまるで知りませんでした。
徳川さんは「一人勉強することの何が悪いのか」と問いかけました。かつて自分が歯を食いしばって行った受験勉強。いったいそこにどんな価値を見出すのか、何を感じたのか、佳織ちゃん役の美紅羽ちゃんは食い入るように徳川さん役の要さんを見つめていました。そして麻里亜ちゃんの話になったとたん、下を向いて泣くのをこらえているようでした。

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このシーンの美紅羽ちゃんは、佳織の心の動きを見事に見せてくれていたと思います。徳川さんの話を聞きながら「そんな思いをして勉強していたのか」と思っていたんでしょう。そして麻里亜ちゃんの決断に「自分にそこまでの覚悟があるのか」と自問自答している様子、セリフもない中、じっとそこに立って見せる苦悩…

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だけど麻里亜ちゃんは来てくれました。きっと悩んで悩んで、それでも佳織のことを「友だち」だと思っているから。
これからも友だちであることは変わらない、でも今はライバル。ライバルとは相手を認めたということ。かつての塾の体験授業では「ライバルとは言えない」と突き放しましたが、今は違う。これから受験に向けて同じ方向を見ていくために、ライバル同士切磋琢磨していくんでしょう。だけど今日だけは「ただの友だち」で。

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友だちだから自分で返そう

きっかけを作ってくれたのはやはり香夏子さんでした。どうせ遊ぶなら大勢のほうがいい。受験もいいけど、こうやって楽しい思い出を作ることも大切、と思う香夏子さんらしさに、お父さんたちも何も言えなくなってしまいましたが、お父さんたちは娘のことが本当に大事なんです。今歩んでいる道は違うし、娘への接し方も愛し方も違うけど、「愛している」という気持ちだけは同じなんです。
これからさらに辛い日々が待っているかも知れない。だけどこの「友だち」と遊んだ日を胸に、受験に向かってひた走るライバル同士を応援してください!

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