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定時制高校に入学するにはどうすればよい?

定時制高校に入学するには、全日制高校と同じく入学試験を受けなければいけません。また、小中学校を卒業していなければ、受験資格はありませんが、卒業をしていれば年齢に関係なく受験資格があります。
試験科目については、国語と数学、英語の3科目をするところがほとんどですが、中には作文と面接だけという学校もあります。試験の難易度については、各学校にもよりますが、基本的には比較的やさしい内容で出題されるようです。
ちなみに、文科省から「人権推進校」の指定を受けていて、教育を受けられない外国人など“社会的弱者”を積極的に受け入れる活動をしている都立小山台高校では、外国人の場合、日本語である程度のコミュニケーションができればOKということで、入学試験は日本語での作文と面接のみで、作文はひらがなだけでもOKとのことでした。

授業料はいくらかかるの?

2010年度から実施されていた「高校授業料無償化・就学支援金支給制度」により、国公立高校は無償化だったので効率の定時制高校も授業料はかかりませんでした。しかし、昨年11月27日の国会で「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律の一部を改正する法律」が成立したことにより、今年(平成26年度)の4月以降の入学者から、今まで私立高校に適用されていた「就学支援金制度」が公立高校にも実施されることになりました。
なお、新制度の概要や受給資格など「文部科学省」のホームページに紹介されていますので、詳しくはそちらをご覧いただくか、各都道府県に窓口があるので、直接問い合わせてみるとよいでしょう。

どんな学校行事があるの? 部活動はあるの?

それぞれの学校によりますが、学校行事、部活動ともあります。例えば、学校行事なら球技大会や修学旅行ほか、文化祭などもあります。部活動に関しても、野球やサッカー、バスケット、テニスなどのスポーツ系のほか、文化系なら美術部や漫画部、音楽部、写真部など、全日制高校と変わらず活動が行われています。
部活動は全ての授業が終わった放課後を中心に、21時以降から22時過ぎくらいまで。中には各都道府県大会から全国大会まで出場して活躍している部を持つ学校もあるので、興味を持つ部活があれば各学校のホームページなどで調べてみましょう。

中間テストや期末テストはあるの?

全日制の高校と同じく、定時制高校にも中間テストや期末テストはあります。
授業で学習したことをどれだけ理解し、習得しているかを確認するためにも欠かせないテスト。その内容は、基礎的な部分を重視した授業内容としている学校が多いので、出題もそれに準じるものといえるでしょう。

クラスや生徒の数はどれくらい?

定時制高校では、1クラスの定員は最大で30名(全日制は40名)と決まっていますが、生徒数に関しては、それぞれ各学校により差があります。ちなみに、昨年12月に取材をさせていただいた「都立小山台高校・定時制」では、各学年に2クラスあり、定時制に通う生徒数は200名ほどだそうです。そのうち、仕事をしながら通う生徒はその半分ほどで、20歳以上の生徒は約1割とのことでした。
また、文部科学省から「人権推進校」の指定を受けていて、教育を受けられない外国人など“社会的弱者”を積極的に受け入れる活動をしているそうです。

どんな授業がありますか?

授業科目とその内容も文部科学省の「学習指導要領」によって定められているので、基本的には全日制のカリキュラムと変わりません。ただし、学校の性格上、様々な生徒が集まるので、授業は基礎的な部分を重視した内容としている学校が多いようです。
そのほか、特色ある授業を受けられる学校も多数あり、選択科目の中には「ファッション基礎」「邦楽演奏」「落語研究」といったユニークなものまであります。また、工業科や商業科といった専門科はそれぞれ専門的なカリキュラムが組まれるほか、総合学科では100以上もの選択科目から自分が学びたい科目を選んで受けることができます。
ちなみに、定時制高校の夜間部では給食の用意があり、都立の定時制高校では予約により一食380円で食べることができます。各学校によりますが給食時間は、1時間目の授業が始まる前に登校してからか、もしくは1時間目または2時間目が終了してからとなります。

何年間、通うのですか?

高校の学習過程は文部科学省の「学習指導要領」により決められていて、卒業するのに必要な単位数は「74単位」以上となっています。これは全日制高校も定時制も変わりはなく、全日制の場合は3年間、定時制の場合は4年間、それぞれ高校へ通うことでその単位を修得することになります。
なぜ、定時制は全日制よりも1年間多く通う必要があるのかというと、1日の授業時間が短いため。基本的に1日の授業が4時間となっている定時制高校は、その分、全日制よりも1年多く高校へ通わなければなりません。
しかし、定時制高校の中には「三修制」といって、全日制課程の高校と同じく、3年間で単位を取得して卒業できる学校もあります。三修制の学校は、全日制と同じ単位数を3年間で修得しなければならないため、1日の授業数を多く受けることになります。また、単位取得には様々な取得方法を設定している学校もありますので、詳しくは各学校のホームページを参考にするとよいでしょう。

一日の授業時間は?

基本的には、45分間の授業を一日4時間、受けることとなっています。各学校により始業時間は変わりますが、例えばある夜間部を例に挙げると、生徒は17時過ぎに登校し、1時間目:17時30分〜18時15分、2時間目:18時25分〜19時10分、3時間目:19時20分〜20時5分、4時間目:20時15分〜21時となっています。授業の合間には、5分〜10分の休憩が入ります。
授業時間を午前と午後、夜間と設けている3部制の場合は、午前の部は8時30分頃から始まり、4時間目の授業は12時頃に終わります。午後の部は13時頃から始まり、17時前には終わります。夜間武は前出の通り17時過ぎから始まり、21時過ぎに終了します。

都内に定時制高校はいくつあるの?

東京都教育委員会のサイトによりますと、現在、定時制課程を設置している都立高校は、全部で55校(5校のチャレンジスクールを除く)となっています。そのうち、全日制と定時制の両方を設置している学校が42校あり、定時制課程のみの学校は13校です。
学科をみてみると、普通科が21校、工業科が9校、商業科が5校、農業科が4校、産業科が1校、そして普通科と商業科、普通科と農業科を併合している学校が各1校あります。また、単位制の学校もあり、普通科が9校、工業科が1校、情報科が1校、それと総合学科が2校あり、全部で55校となります。
ちなみに「総合学科」とは、普通科のほか工業科や商業科などの専門学科と違い、多種多様な科目の中から自由に選択して学べる学科のことです。

定時制高校ってどんな学校?

一昔前の「定時制高校」のイメージというと、昼間に働きながら夜に通うという夜間学校を想像する方は多いと思います。しかし、現在の定時制高校は夜間に通うスタイルのほか、一日の時間帯を午前と午後、夜間と分ける「三部制」や、生徒自身でカリキュラムを立てて授業を選択し単位を取得する「単位制」など、生徒のニーズに合わせて多様化しています。言い換えると、全日制の学校以外が定時制学校ということになります。

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