
生方、手元に何かの感触が。
生方「ん?…亜紀さん!!」
拾い上げると――包装された小箱である。
生方「……もしかして、これ?」
亜紀「!……」
手に取る亜紀。
亜紀「そうこれ!」
生方「これ!?」
亜紀「あの子たちからのプレゼント」
小箱を両手で抱きしめる亜紀。
亜紀「ありがとう!あぁ、良かった!!」
生方「よかった!!」
亜紀「(涙ぐみ)良かったぁ……」
そんな亜紀を、じっと見つめる生方。
ぽつりと――。
生方「ダメな母親なんかじゃないよ」
亜紀「?」
生方「子供たちのために、こんなに必死になれるんだから。亜紀さんはダメな母親なんかじゃない」
亜紀「……」
生方「何か……ホッとした。昔と変わってなくて。」
と笑顔をみせる生方。
生方「よかった」
タオルを差し出して、
生方「はいこれ。使って。体操教室の(タオル)」
亜紀「(驚いて)……」
そっと受け取る亜紀。
亜紀「(微笑み)……ありがとう」
微笑みあう二人。