みなさん、第7話はご覧いただけましたでしょうか?
寿一の息子である秀生の親権問題と、寿一とさくらの恋の行方にスポットが当てられた回でした。
弁護士を交えた話し合いに行くために着た寿一のスーツ姿、とっても新鮮で思わずときめいた人も多かったと思います。そして“山賊だっこ”して、自分の部屋に連れていったさくらに寿一が覆いかぶさるシーンにはドキドキしてしまった人もいたんじゃないでしょうか? まぁ、家に入った泥棒を撃退するため、寿一がさくらを避難させた一幕だったんですけどね。
そんな寿一の部屋、めったに出てきませんが、寿一の部屋があるのは観山家の2階。この2階には寿一と寿限無の部屋があります。そこで寿一の部屋について美術さんに話を聞いてきました。
「寿一の部屋は寿一が家出して戻ってきたので、時間が止まったままの設定。だから昔のポスターが貼ってあったりと寿一が子ども時代過ごしていた部屋のつもりで作りました。今でもキレイなのは寿限無が寿一の帰りを待って、ずっと掃除をしていたからと勝手に想像しています」
一方、寿限無の部屋はというと?
「寿限無はとてもストイックなキャラクターなので、書生の部屋っぽく作っています。イマドキの人と違い、流行りすたりもなく、能の世界でずっと生きてきた人というイメージで。だから部屋には能に関する書籍やDVDを置きました」
それぞれのキャラクターや生い立ちに合わせて美術さんが試行錯誤しながら作った部屋は、確かに寿一や寿限無らしい部屋といえそうです。
あと、7話のお風呂シーンのレポも少しだけ。最早、『俺の家の話』では恒例となったお風呂シーン。リハーサルでは2人とも台本にない掛け合いから始まります。
寿一「(お湯を)かけるぞ!」
寿三郎「おぅ」
寿一「よいしょ!」
寿三郎「(ざぱぁ~)今日はちょっと熱いな」
寿一「そうか。気持ちいいか?」
寿三郎「おぅ!」
まるで本物の親子のようなリアルな会話でした。リハーサル時、撮影するシーンの前後のやりとりにアドリブを加えることで、本番での自然な芝居に繋がる…その自然に見えるやりとりが『俺の家の話』の醍醐味となっているのかもしれません。
「風呂場のこだわりは、まず広さ。1話で寿一と寿三郎、さくらが入らなければならなかったので、3人入れる洗い場のスペースが必要でした。でも、能の家元ということもあり、大きくても不自然ではないかな、と」
そして収録では浴槽の中にもちゃんと温かいお湯が入っています。西田さんは撮影の合間も裸状態でいなければならないため、待っている間はこのお湯をかけて暖を取ったりしています。
「毎回、浴槽にはスタッフが直接、お湯を入れています。ただし水を抜かなければいけないので、ちゃんと配管をして排水できるように作りました」
ちょっと話を聞いただけでも、よりさまざまな細かい配慮がされているセット。美術さん、本当にご苦労さまです。
次回の『俺の家の話』第8話は3月12日(金)よる10時から放送します。みなさん、お見逃しなく!