あらすじ:
『質実剛健わが道を行く』/金沢(2009年11月23日 放送)
水戸老公(里見浩太朗)一行は金沢へ。老公は城内の無駄を無くす役目の倹約奉行、黒鉄清兵衛(西郷輝彦)に会い、清兵衛の実直な仕事ぶりに感心する。質実剛健を体現し、口うるさい清兵衛は藩士たちには煙たがられており、嫁いだ娘の綾(松永京子)まで家に寄り付かない。
それでもなぜか倹約の成果が上がらないことに不審を抱いた清兵衛とその配下、吉田安之進(田島俊弥)は納戸方の役人が管理する帳簿を調べ、帳簿を付け替えて裏金作りが行われていることを知る。清兵衛の糾弾によって、不正の張本人、家老の河合源十郎(笠原章)の部下が左遷される。
清兵衛の働きを疎ましく思った河合は、まず、吉田を退け、清兵衛の妻、香苗(姿晴香)には秘かに金を渡し、清兵衛をわなにはめ、口を封じを仕掛けるが…
『暴かれた芭蕉の正体!?』/山中(2009年11月30日 放送)
水戸老公(里見浩太朗)一行は温泉が有名な山中へ。山中では大聖寺藩の家老、田畑壱右衛門(入川保則)が主催し、松尾芭蕉(堺正章)を招いて盛大な句会を開くことになっており、若連(じゃくれん・なずび)ほか大勢の俳諧師が集まり、賑わっていた。
その頃、芭蕉は道中、自分の娘だと名乗るお朝(安倍麻美)と出会い、一緒に山中へ到着した。お朝は芭蕉の女弟子、お志野(山本みどり)の子で、母親から父は芭蕉だと聞かされて育ったと語る。
だが芭蕉はお朝が実の子ではないことを知っている。芭蕉は自分がかつて忍びだったことを老公に明かし、お志野とお朝と共に暮したことがあり、とても幸せだったと懐かしそうに話すのだった。
旅籠の番頭から、いい句を作ることができれば、芭蕉の句会に出席できると聞かされ、老公たちも頭をひねる。
そんな一行とは別行動の風車の弥七(内藤剛志)は、山中に俳諧師を装った忍びが紛れ込んでいることを見抜き、警戒する。
さて、和やかに句会が始まった。その句会には弥七が心配した通り、老公暗殺を企む、江戸の柳沢吉保(石橋蓮司)と隆光(麿赤兒)の恐ろしい計略が秘められていた。意外な人物が老公の命を狙っていた…
『鬼の継母と意地悪姉妹』/大垣(2009年12月7日 放送)
水戸老公(里見浩太朗)一行は大垣へ。この辺りは大小の河川が多く、一文字屋という口入れ屋が人足集めを請け負って、護岸工事が進んでいた。
現場で人足たちに気配りをしながら健気に働くおさよ(於保佐代子)と出会い、老公は好ましく思った。おさよは今は亡き一文字屋先代の娘だ。
現在の主人、利兵衛(松澤一之)は、先代の弟である。利兵衛の女房は意地の悪いお久(小宮久美子)。おみつ(仁科仁美)とおあき(吉谷彩子)は夫婦の娘姉妹である。利兵衛と家族はおさよを使用人のようにこき使う。
ところで、人足たちの給金が不当に安く、人々が難儀をしていることを知った老公は、無給で工事を手伝うことにして事情を探る。すると利兵衛が家老の水野又之丞(浜田晃)と結託して給金を横領していたことが分かる。
ところで若い藩主、戸田氏定(沖崎裕一郎)が、豪商とその家族に謁見する催しが行われることになり、利兵衛と家族はおさよを残し、いそいそと出かけて行った。
氏定は挨拶を受けて労をねぎらうだけで退屈だ。氏定は城を抜け出し、普請場で働くおさよと出会い、人柄を好ましく思った。城に来て世間の話を聞かせて欲しという氏定の頼みをおさよは断った。老公は氏定がおさよに好意を持っていることを知り喜んだ。
しかし、おさよと氏定が親しくなり、自分たちの悪巧みが氏定に知られてはまずいと案じた利兵衛はおさよの命を狙う!
『恋しい父は悪の手先!?』/島田(2009年12月14日 放送)
大井川で川止めにあった水戸老公(里見浩太朗)一行は、父親を探しているという一人旅の少年、榛名賢太郎(平岡拓真)と出会う。賢太郎はご法度の川止め破りをするほど先を急いでいる。
賢太郎の父、庄治郎は公金横領の罪で追放されたが、最近になって無実だと分かった。そのことと、祖母が病に倒れたことを早く父に知らせたいと賢太郎は必死だ。
だが庄治郎は叶源四郎(三浦浩一)と名を変え、島田代官所の手代、堂崎勘造(内田勝正)の用心棒をしていることが分った。堂崎は厳しい年貢の取り立てで、人々を苦しめている。源四郎はその忠実な手先として恐れられていた。
賢太郎が名乗って出ても源四郎は人違いだと突っぱねた。人が変わってしまったような父親の態度に賢太郎は失望する。
風車の弥七(内藤剛志)の調べで堂崎は年貢米を操作して私腹を肥やしていたことが分った。源四郎はなぜ、堂崎の手先に成り下がってしまったのか。
老公は堂崎を懲らしめるために妙案を考えるが…
『見たか江戸っ子の心意気』/江戸(2009年12月21日 放送)
江戸に帰ってきた水戸老公(里見浩太朗)一行は、うっかり八兵衛(高橋元太郎)との再会を喜んだ。
一方、風車の弥七(内藤剛志)は旅の娘、お波津が刺客に追われていることに気付き救う。お波津は実は桐山藩主、赤松信濃守(林啓二)の息女、波津姫(高松あい)で、城代家老、森岡外記(北町嘉朗)の不正を正す書面を持ち、江戸にいる父の元に向かっていた。
ところで、うっかり八兵衛に誘われて夜の街にこっそり繰り出した老公は、刺客にしつこく追われる波津姫と出会う。老公と波津姫は祖父と孫娘を装って、ひなびた長家にかくまわれることになった。大家のお鹿(朝丘雪路)と人のよい職人たち、友助(新井康弘)、熊三(山崎直樹)と留吉(前田健)がかいがいしく老公たちの世話をする。
その頃、柳沢吉保(石橋蓮司)と手を結んでいる森岡も必死に波津姫を探していた。森岡の魔の手が長家にも迫る…