あらすじ:
『陰謀暴き、いざ北へ!終わりなき世直しの旅』(2009年7月27日 放送)
水戸の西山荘で穏やかな日々を送っていた老公に、江戸の水戸藩邸で大きな騒動が起こったという知らせが届く。
ある津軽藩士が材木の横流しが行われていることに気付き、その証拠をさぐっていたところ窮地に陥った。その藩士を江戸の水戸藩邸にかくまったことから、水戸藩主・水戸綱條(国広富之)は津軽藩と御家人たちとの争いに巻き込まれる。真相を探るため老公は水戸を発ち江戸へ向かう…。
第1話のゲストは風間トオル、若林豪、火野正平、高知東生、三津谷葉子、愛華みれ、水谷八重子ほか豪華な顔ぶれがそろった。おなじみの老公の宿敵、柳沢吉保(石橋蓮司)と柳沢と手を結ぶ祈祷僧・隆光(麿赤兒)、将軍・綱吉の母で隆光に傾倒する桂昌院(岩崎加根子)も健在。三人は光圀の存在を疎ましく思っており、旅の始まりに不気味な影を落とす。
『好色強欲の悪党ども!』/日光(2009年8月3日 放送)
水戸老公(里見浩太朗)一行は日光へ。一行は、行方不明の兄を探している旅の娘、お紋(安達祐実)と知り合った。
宮大工だったお紋の兄、佐吉(本宮泰風)は、助三郎(原田龍二)によく似ているという。三年前、日光東照宮の修繕のために故郷を出た佐吉は、それ以来行帰ってこない。その後母親が死んだことも兄は知らないとお紋は悲しそうな表情を見せる。
お娟(由美かおる)はお紋と一緒に湯に浸かって旅の疲れを癒しながら、老公がきっと佐吉を探してくれるとお紋を励ますのだった。
ところで東照宮へは毎年、朝廷からの使い、例弊使(れいへいし)が訪れることになっていた。例弊使役の公家、東十条宗房(村野武範)は強欲で、立ち寄る町の人々を泣かしていた。
日光奉行の矢部久蔵(大門正明)は、東十条に頭が上がらず、物産問屋、山崎屋(津村鷹志)を使って人々から金を搾り取る。
ところで、弥七(内藤剛志)とお娟の調べで、彫物師の佐吉がお紋の兄だと分った。佐吉の女房、加世(渋谷琴乃)は病に伏せっている。佐吉と再会したお紋は長い間心配させた佐吉を許す事ができない。
その頃、東十条の横暴に人々が決起し、東十条襲撃を企てる。老公は思いとどまるよう人々を説得するが…
『妻の恨みを晴らせ…会津剣士、男の生きざま!』/会津(2009年8月10日 放送)
水戸老公(里見浩太朗)一行は会津に着いた。
一行は、旅に同行しているお千代(三津谷葉子)の叔父・喜兵衛(江藤潤)が営む漆物問屋を訪ねる。一行は、喜兵衛がもつ長家の浪人、菅谷新八郎(坂上忍)と芳太郎(清水優哉)父子と知り合った。
貧しい身なりの新八郎を、かつて同僚だった藩士たちはさげすみ乱暴する。しかし、何の抵抗もできない新八郎を芳太郎は情けなく思っている。
芳太郎は、父を守るために剣術を教えて欲しいと、助三郎(原田龍二)と格之進(合田雅吏)に訴える。芳太郎は二人を相手に激しい稽古に挑む。
ところで漆奉行の奥田孫九郎(中島久之)は、漆問屋、上総屋(河原さぶ)と結託して、私服を肥やそうと企んでいた。
その奥田の屋敷の様子を新八郎が探っていることに弥七(内藤剛志)が気付いた。新八郎は奥田に辱しめを受けて自害した妻の敵を討つため、身を潜めて機会をうかがっていた…
『赤と青、風車の秘密』/米沢(2009年8月17日 放送)
水戸老公(里見浩太朗)一行が到着した米沢では、米沢城に砲弾が打ち込まれ、大騒動になっていた。その上、砲撃を恐れて城から逃げ出した側室、藤の方(長井槇子)が何者かにさらわれ、禄を離れて生活が苦しい浪人たちを救うことと、五千両を用意しろとの要求が突きつけられる。
事件を起こしたのは速水源内(神保悟志)を頭とする浪人の集団で、浪人たちのために世直しをするという速水の考えに共感した砲術家のおせい(馬渕英俚可)が大砲を操っていたのである。
お娟(由美かおる)は江戸で死んだと思われていた臥雲坊(高知東生)が速水の手先となって働いていることを知った。
弥七(内藤剛志)は老公に、臥雲坊が忍びの修行時代の兄弟弟子だったことを打ち明ける。弥七と臥雲坊は忍びの争いの末に里を追われた。老公と出会ってその人柄に触れ、世直しの旅を支える弥七とは違い、臥雲坊は未だに自分の生きる道を見出していない様子だ。弥七はさらに二人の師匠の孫娘、梢が実は砲術家のおせいであると意外な事実を語る。
さて城では、浪人たちの要求をのみ、大目付の荻野大膳(成瀬正孝)が五千両を浪人たちが立てこもる古寺に運ぶことになった。だが、速水と荻野は秘かに手を結び、その金を持ち逃げしようと企てていた…
『美人剣士の婿選び』/山形(2009年8月24日 放送)
水戸老公(里見浩太朗)一行は紅花の栽培が盛んな山形へ。一行は腕の立つ美人剣士、時枝美雪(西田ひかる)とその従者、小谷平作(宮川一朗太)と出会う。美雪は、最近急死した父が婿にと勧めていた父の部下、湯沢作之進(菊池健一郎)に会い、剣の立会いをしてその人物を確かめるという。二人は剣を交え、美雪が勝った。平作は作之進に好感を持つが、美雪は作之助に手加減されたと怒る。
その頃、勘定奉行の沼尻三太夫(小沢象)は紅花問屋、黒木屋(村松利史)と結託して紅の商いを独占させて、私腹を肥やそうと企んでいた。
老公たちと時を同じくして、松尾芭蕉(堺正章)と曽良(田宮五郎)も山形へやって来た。黒木屋は自分の商いを盛んにするために、著名な芭蕉を利用しようと企て、二人を酒席に招く。芸者に扮したお娟(由美かおる)はその宴席で、黒木屋と沼尻の様子を探る。
一方、平作は農民の子どもから、美雪の父、彦右衛門(藤田宗久)の最期について意外な事実を聞きだした。その事実とは?
美雪にも危機が迫っていた…