2005年1月10日〜6月6日(全20話

あらすじ:

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第11話:
『津軽馬鹿塗り頑固比べ』/弘前(2005年3月21日放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は弘前へ。名産の津軽塗を買い求めようと考えた老公は、居酒屋の女将・おたえ(松村和子)の紹介で、職人の徳次郎(赤塚真人)、清太郎(嘉島典俊)父子を訪ねる。
 徳次郎は津軽一と言われる腕だが、たいへんな頑固者で老公の依頼を断った。頑固では引けをとらない老公も、作ってくれるまで町に宿泊すると応戦する。清太郎は何かというと半人前扱いをする父親に反発し、父子はつかみ合いのけんかになる。
 そんな父子に、津軽のお城へ納める漆器の全てを任せたいという依頼が舞い込んだ。徳次郎の腕はお城へまで聞こえ、殿様も津軽塗を育成したいという考えだ。
 突然の大仕事で緊張しながらも喜ぶ二人に、藩の御用商人・岩田屋(中田浩二)が商いを一手に引き受けたいと接触してくる。岩田屋は用人の保坂伊予(津村鷹志)とつながっており、徳次郎の津軽塗を独占して儲けようという魂胆だ。徳次郎は金でしばられたくないと断った。
 岩田屋は頑固な徳次郎をあきらめ、清太郎を抱き込もうと企んだ。岩田屋におだてられいい気になっている清太郎を徳次郎は叱り飛ばす。清太郎は家を飛び出した。
 老公は初心に帰るよう清太郎に優しく声をかける。清太郎は自分が子供の頃(小林翼)作った塗り物を母親のおしげ(小林香織)がほめてくれた笑顔を思い出し、品物に魂を込める大切さに気付き、岩田屋の話を断る。
 剛を煮やした岩田屋は父子を捕らえ、力ずくで仕事をさせようとするが…。


第12話:
『風の鬼若怒りの秘剣』/蝦夷(2005年4月11日放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は津軽海峡を渡り、蝦夷・松前藩に入った。この地には鬼若(照英)の武術の恩師・島村湧水(林隆三)が剣術指南として仕えている。湧水は次席家老の奥野相模(亀石征一郎)と共に、殿様の留守中藩政を預かっている。
 今をさかのぼること十年。鬼若は強くなることしか頭にない乱暴な若者だった。鬼若は、京都で名刀・風虎の剣を手に入れた帰りに伊賀に立ち寄った湧水に出会い、その強さに驚いた。
 湧水に完全に打ちのめされ、鬼若は次第に変化していった。やがて本当の強さを悟った鬼若は、剣を捨て素手で戦う戦術に目覚める。
 そんな湧水と鬼若師弟の前に旅の武芸者・日下重蔵(片桐竜次)が現われ、湧水に勝負を挑む。湧水は風虎の剣を抜き、かろうじて勝負には勝ったが、残された重蔵の幼い息子・千十郎(森田直幸・子役)は湧水に強い恨みをもった。
 それから十年。湧水を父の敵と狙う千十郎(佐伯大輔)がすご腕の剣客となって、再び湧水の前に現われた。
 そして今、松前では奥野が商人の川浜屋(森章二)と結託して密貿易を行い、私腹を肥やしていた。奥野にとって湧水は目障りな存在。奥野は千十郎と湧水を戦わせて湧水を亡き者にしようと企てる。
 老公はお娟(由美かおる)、千太(三波豊和)の調べで、奥野の悪巧みを知った。
 湧水と鬼若、そして千十郎。運命に引き寄せられるようにして松前で出会った武芸に生きる男たち。鬼若は湧水に代わって、風虎の剣を手にし、千十郎と刃を交えることになる…。


第13話:
『贋作描いた御老公!?』/久保田(2005年4月18日放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は久保田へ。一行は京都からの旅人、尾形清庵(江原真二郎)と出合う。清庵は高名な絵師だが、最近自分の絵のにせものが出回っているため、自ら犯人を探す旅を続けているという。
 一方老公は、久保田の若い絵師、鶴吉(中村繁之)とその妻・お峯(永田めぐみ)とも知り合う。鶴吉はいい腕をしているが、画風が清庵のものと似ていると老公は感じる。それもそのはずで、実はにせものを描いていたのは鶴吉だったのである。
 鶴吉は町奉行・黒崎兵衛(磯部勉)と商人の鳴門屋作右衛門(樋浦勉)に無理強いされ、悪事とは知りながら片棒を担がされていたのだ。黒崎は鶴吉に描かせた絵を清庵の作だと偽って売り、大儲けしていた。
 助三郎は清庵が若い頃、修行の旅に出た時に久保田に立ち寄り、恋仲になった女がいたことを本人から聞いた。女には子供が生まれたが、事情があって京都へ帰らざるを得なかった清庵は、母子に再開することはなかったという。
 さらに老公は、清庵が若い頃に描いた画集を鶴吉が持っていることを知り、清庵と鶴吉が実の父子だと気付いた。鶴吉はその画集を手本に絵の勉強をして、腕を上げたのだった。老公は鶴吉が自分の父親が誰かを知っていると感じた。
 さて、黒崎と鳴門屋の大きな取り引きが実行される刻限が迫っていた。鶴吉はお峯を人質に取られ仕事を急がされる。仕上げに行き詰った鶴吉を清庵が手伝って大作が完成した。
 黒崎は、にせもの作りのからくりを知った清庵と老公たちを殺そうとする…
 老公は悪を退治し、父子の縁を結ぶ。


第14話:
『百鬼夜行の鬼ヶ島』/大曲(2005年4月25日放送)

 大曲に着いた水戸老公(里見浩太朗)一行は、鬼ヶ島と呼ばれる歓楽街があることを知る。鬼ヶ島は、権三(なべおさみ)というやくざ者が仕切っている。
 鬼ヶ島の妖しげな雰囲気に興味津々の老公と千太(三波豊和)は、さっそく繰出してどんちゃん騒ぎ。羽目を外して格之進(合田雅吏)とお娟(由美かおる)ににらまれる。
 千太は鬼ヶ島でかつて命を助けられた武田龍之進(江藤潤)という侍と再会する。数年前、金が無くなってつい他人のものに手を出して、懲らしめられていた千太を救ったのが武田だった。
 その時浪人だった武田は、いつか仕官して世の中のためになる仕事をしたいと語っていた。千太には武田の清々しい印象が残っており、二人は偶然の出合いを喜ぶが、武田が今は権三の用心棒に成り果てていることを知って、千太は驚いた。
 権三は鬼ヶ島を隠れ蓑に、一角屋仁兵衛(江藤漢斉)たちと結託して密貿易で懐を肥やしていた。この悪事には代官の桜田源左衛門(小沢象)も加担してる。
 悪事を暴くために藩からは何度も密偵が放たれたが、鬼ヶ島の守りは堅く、彼らは帰ってこなかった。実は武田も大目付に密命を受け、調べを進めていたのである。だが、千太の無用心な言動から武田の正体がばれて、千太と武田は捕らわれてしまう。
 助三郎(原田龍二)は用心棒として鬼ヶ島に潜り込み、二人を救出する機会を窺う。老公も敵を欺くため、盗賊の頭に扮装して一味に接近し、悪事の証拠をつかもうとする…。


第15話:
『姑から逃げた嫁の秘密』/新庄(2005年5月2日放送)

 水戸老公(里見浩太朗)一行は新庄に着いた。最上川の舟下りなど楽しみたいなどと老公が話しているところへ、武家の老女・松代(南田洋子)がぶつかって来た。松代は老公に武家の女を見かけなかったかと聞き、息子の藤馬(大口兼悟)を連れて、詫びも言わずに立ち去ってしまった。
 その後、その日の宿を決めようとしていた一行に、頭巾を被った若い女が同宿させて欲しいと声を掛けてきた。その女こそ松代が探していた紀伊(中原果南)だと分かる。紀伊は松代から逃げている事情など何も話さないまま、翌朝早く挨拶もせずに宿を出てしまった。
 老公は宿の主人、金兵衛(赤城太郎)から新庄で噂になっている事件のあらましを聞き驚いた。金兵衛は最近城内に盗賊が入り、大切な拝領茶碗が盗まれたらしいと語る。その時、警備に当っていたお納戸役の石戸京之助(朝倉一)は賊に斬られて死んだという。藩主の懐刀で家老の相坂彦右衛門(伊藤孝雄)は、事件の責めを負って謹慎の身にあった。
 老公は紀伊の何事かを秘めた表情を思い出し、紀伊が京之助の妻であることを察した。
 紀伊の姑である松代は、紀伊の行く先を案じ、彼女を京之助の弟・藤馬と夫婦にさせようと考えていたのである。
 お娟(由美かおる)たちの調べで、茶碗盗難事件は相田の失脚を狙った次席家老、向井田掃部(大河内浩)の企みだと分った。茶碗を盗んで京之助を斬ったのは京之助の親友だった久保庄次郎(鷲生功)だ。庄次郎が怪しいとにらんだ紀伊は、秘かに敵を打とうと心に決めていたのである。
 悪を懲らしめるためにも、盗まれた茶碗を取り戻すことが先決だ。老公は茶碗を探しだす妙案を考えた。それは、茶碗が贋物だったという噂を流し、自ら骨董品の目利きに扮して、茶碗が鑑定に持ち込まれるよう仕掛けることだった…。



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