現場レポート

06  第1話、放送終了しました!! part3

そんな一方で、脚気患者を演じるために体重を8キロほど落として撮影に臨んでいたのが、栄様こと麻生祐未さん。もともとほっそりした体形の方であるにもかかわらず、そこからさらに8キロもの体重を落とすという作業は、いくら女優さんとはいえ、容易いこととは思えません。きっと、私たちの想像をはるかに超えたご苦労があったはずです。

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ゲッソリと痩せこけ、目の周りはくぼみ、骨格がはっきりとわかるほどにやせ細ったお身体は、見ているだけでも痛ましく、触れてしまったら繊細なガラスのように壊れてしまいそうなほど。減量真っ最中だった『顔合わせ』の際には、「早くドーナツを口にしたいです…」とおっしゃっていた麻生さん。喜市とのやりとりのシーンでは、「生きていたくはありませんゆえ」とドーナツを退ける芝居とは裏腹に、“早く食べたい、早く食べたい”と、はやる心を押さえながら演じていらっしゃったに違いありません(笑)。

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咲の母・栄の命を救ったのは、小さな喜市でした

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こちらは、咲さんがあんこを乗っけた『安道名津』♪

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くいしんぼの山田先生も、これには大満足(笑)!

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栄さんの脚気の診察に使っていた打健器(だけんき)がこちら!

「生きていたくない」と嘆く栄さんに生きる希望を与えたのが、母を失った後も前を向いて必死に生きている喜市の存在でした。実は、あの栄にむかって語りかけるシーンの撮影日…喜市役の伊澤柾樹くんは、朝から高熱を出していたんです。でも、それを理由に待っていてくれないのがドラマ、そしてこの『JIN』の現場。ここ一番の大事なシーン、監督も一歩も譲らず「声を、前へ前へと張り上げて!」と容赦なし!でも、小さな役者も最後までめげません。監督がOKを出すまで何度も何度も芝居を重ね、求められた役割をきちんと果たそうとするその姿は、とても頼もしくみえました。

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こまめに水分補給しながら、必死で撮影に取り組んでいた伊澤くん

また、このシーンの撮影中には、ほかにも伊澤くんの成長を感じたことがありました。あれはたしか、前作の撮影中のことだったと思うのですが…当時8歳だった彼はまだ、漢字をポツポツと読めるかなぁ〜ぐらいの程度で、現場に付き添っているお母さんから、喜市の心情をその都度説明してもらいつつ撮影に臨んでいたんです。ところが今回は、台本の長セリフをしっかりと自分の目で見て確認し、監督の細かい演技指導に対しても、ひとつひとつきちんと理解ができているようす。「はい」「わかりました」としっかり受け答えをする伊澤くんを見て、「どんどんと役者として成長しているんだな」「子供の成長って本当に早いな」と感じずにはいられませんでした。
でも、その愛らしさは相変わらず!現場でも、キャストやスタッフみんなから可愛がられています。

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撮影の合間、大沢さんに遊んでもらっている伊澤くん。子供好きの大沢さん、目尻が下がりっぱなしです(笑)

(part4 へ続く)