なつかしさのあまり、建物の中を見て回ろうと思いつき食堂をでた。来る前からいた数人の人たちは、みんなまだ、ゆっくりとした昼食を楽しんでいた。エレベーターに向かうと当時のままに赤いペンキ塗りのドアで、「定員11名です。危険ですからお守り下さい」とのプレートが張ってあった。思い出した。今日は1人なので確かめようもないが、確かこのエレベーターは「乗りすぎ」のときにビーッとなることがないのだ。少なくとも当時はそうだった。4階にあった委員長室から土井委員長が出て来て降りていくときに、エレベーターに一緒に乗り込んだっけ。ラッシュ状態となり、憮然として怖い顔の土井委員長を前に、話題につまった記者が「これって11人の定員超えてないか」とポツリ。見回すと確かにすっかり11人は超えていて私が「これ、降りてるんじゃなくてロープが切れて落ちてるんじゃないか」などと軽口をたたいたのだ。それでも、土井委員長は怖い顔を1ミリも崩さなかったが。
夏の決戦を前に、「変わること」を問われているのは、「小沢離れ」に悩む民主党だけでなく自民党も同じだ。番組では塩川元財務大臣が党内に広がる「世襲」を自ら変えられない自民党の姿に激しく警鐘を鳴らした。
●2009年6月7日
また、渡部恒三氏は、かつて自民党竹下派の7奉行だけに衆議院選挙を前にした自民党内の雰囲気は良くわかるのだろう、自らを変えることなく、その一方で選挙を目前に景気対策を名目に15兆円もの補正予算を編成したことを激しく批判した。確かに麻生政権は去年の10月のチャンス以来、衆議院選挙をやるかと思えば見送るの繰り返しで、そのたびに大型の予算が組まれてきた。
●2009年5月24日

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御厨:結局、自民党の方も、ある種の末期症状と言っていいんでしょうね。それでも結局、今回決められなかったわけですよね。
片山:私は民主主義の1つの否定だと思うんですよね。と言いますのはね、民主主義と言いますのはね、治者と非治者。治める側と納められる側が交代する可能性があるから、民主主義なんですよね。世襲で固定してしまいますと、民主主義からかなり遠いですよね。そういう重要な民主主義を守るという仕組みについて、「是正しましょう」という問題提起は正しかったんですよ。それを打ち出したけれども、結局、ウヤムヤになってしまうのは政権と言いますか、政治の力が弱まってる事だと思いますね。何事も決まらないと言うのは。1つの表れですね。