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【2009年7〜8月号】
● 「WE MUST CHANGE…」〜暑い夏の前に
その建物の地下に食堂がある。4人がけのテーブルが20個もならぶ広さがあって、安手の木の椅子は「あの頃」のままだった。ただ、あの頃は行列を待って入ると、あちらこちらのテーブルで声を荒らげる人がいたり、なにやらコソコソと話す人達がいたり活気に満ちていたものだ。辺りを見回してもそんな喧騒は跡形もなかった。昼時なのに人影もまばらで、薄暗い照明の下、閑散とした食堂の少し離れたテーブルでは少し疲れた感じの人が、のんびりとランチを食べながら、政治家の「スキャンダル」を暴いた週刊誌を読んでいた。「あの頃」はそんな記事のねたはココからライバル自民党をつぶすためにと頻繁に発信されたものだ。
片隅のテーブルに腰を掛け、ランチを頼むと、懐かしくも、なんとも脂っこいトンカツが出てきた。別の皿に薄く盛ったライスと、小さな味噌汁と、きゅうりの漬物と、なぜか温泉卵がついて占めて700円。15年以上が経ち、トンカツはくたびれた胃が受け付けないのだが、ソースをたっぷりかけて一切れ口にすると、豚の脂が口の中に広がり「あの頃のこと」が一気によみがえってきた。あの頃は取材の合間に党本部の地下にあるこの食堂で慌ただしくこのランチをほおばっていたのだ。私が土井委員長、田辺委員長時代の社会党を担当していた青春時代の話だ。
当時の社会党議員時代から知る民主党の仙谷由人氏は、小沢一郎氏が西松建設問題で世論の批判を浴びながらも代表に居座った中での番組出演となり、民主党のあるべき姿を熱く語った。かつて、ロッキード事件、リクルート事件と繰り返され、政治不信がうずまくなかでも社会党はいわゆる「55年体制」から「変わる」ことができず、結局、政界再編の主導権は自民党から飛び出した小沢一郎氏や武村正義氏らに握られた。当時から小沢氏の口癖は「WE MUST CHANGE TO REMAIN THE SAME」だった。
● 2009年5月10日
結局、この直後小沢氏は代表を突然辞任した。この仙谷氏の発言も新聞などに引用されたが、政権交代を争点にした夏の決戦を前に「あるべき姿に変わらないといけない」との思いはつのっていたのだろう。
仙谷氏はかつて、社会党内で政権交代を掲げて旗揚げした若手議員集団「ニューウエーブの会」の主要メンバーであった。私が資料で持っていた当時のパンフレットを手にすると「この通りなんだよな。あとは行動するだけなんだよな」と自分に言い聞かせるようにつぶやいた。二十年近い年の月日でぼろぼろになったその「設立趣意書」には「誰にも理解できるわかりやすい党」「誰にも開かれている市民感覚の党」「抵抗ばかりでなく創造する党」とあった。
そもそも公共事業の世界はですね、低減傾向というか、適正化することが必要なんだと。公共事業で国の経済を引っ張ったりですね。建設業中心の世の中を作ってはいけないとずっとやってきたんですね。私も今から10年前に書いた本が「土建国家日本の転換」と言うとりわけ農業土木の世界をやり玉にして1冊本を書いたんですよね。ダムも道路も農業土木もですね、これは「こんなに集中して手厚くやる必要が無いんじゃないの」という、国民の声がある。そんな中、政府・与党が道路公団改革をやってみたけれども、まだ改革出来てないから、道路特定財源の一般財源化という大政治課題になったのが去年ですよね。
ところが蓋を開けてみたらですね、民主党の方にどうもダムか道路か知らないですけど、東北地方の公共事業と言うのは「小沢先生の事務所にね、ご挨拶をしないと上手くいかないみたいな雰囲気が西松をはじめ、色んなところにあったんですかね」みたいな、この事実と言うか雰囲気が、世論調査での「小沢代表辞任すべき60%」と出てきてる。