特集
クーデターと上野・国立西洋美術館…イスタンブール世界遺産委員会リポート

7月18日(月) イスタンブール世界遺産委員会リポート4
クーデターは未遂に終わったことが明らかとなり、イスタンブール市内も落ち着きを取り戻しました。また外務省の治安警戒レベルも下がったので、帰国便が飛ぶまでの時間、旧市街の世界遺産視察に出かけました。
地下鉄、バス、路面電車、ボスポラス海峡の渡し船など、公共交通機関はすべて無料になっていました。トルコ政府は、人々に町へ出てクーデター勢力に対抗するよう呼びかけており、それをサポートする施策として無料にしたのです。

無料になった地下鉄
ブルーモスク、アヤソフィア、トプカプ宮殿。昔から番組のコーディネーターをしてくれているトルコの女性がガイドしてくれたのですが、いつもとは桁違いに観光客が少ないとのこと。
ボスポラス海峡とアヤソフィアとブルーモスクを一望できるホテルの屋上でお茶を飲んだのですが、ここも客は私たちだけ。
青空と海と世界遺産を眺めていると、クーデター騒ぎが遠い過去の出来事のように思えました。

ブルーモスク

アヤソフィア

トプカプ宮殿

ボスポラス海峡
しかし、こうした内乱やテロが世界各地で相次いでいることは、番組制作にも影響を与えています。
やはり安全が保証されないと、撮影隊を送り込むことができないので、扱いたい世界遺産でも撮りに行くことが出来ないものが増えています。
世界遺産の保護のためにも、そして番組のためにも世界が平和であって欲しいと思いました。
プロデューサー 堤
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