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アフリカ特集

大浦ディレクターインタビューアフリカ特集I 南アフリカのすべて

Q:フレデフォート・ドームはどのような世界遺産なのでしょうか?

南アフリカ最大の都市、ヨハネスブルグの南西120kmのところにある世界最大のクレーター(隕石痕)です。今から20億年前の隕石の衝突によってできたとされ、現存する世界最古の隕石痕でもあります。

Q:世界最大ということですが、クレーターの直径はどれぐらいの大きさなのでしょうか?

隕石痕の中央にある隆起した地形(ドーム)の直径は約50km、それを囲む外輪山は約190kmになります。ただし、20億年も前の衝突の跡なので、浸食などで平地になっている部分が多く、またその一帯が牧草地になっているため、一見した限りでは隕石痕とはわかりません。それでも、上空から眺めるとその巨大な自然の造形が見えてきます。今回の取材ではヘリによる空からの撮影によって、フレデフォート・ドームの姿を捉えていますので、ぜひご覧になっていただきたいです。

Q:地上では、隕石の残した跡は見られないのでしょうか?

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いえ。場所によっては、シュード・タキライトやシャッター・コーンといった、隕石が衝突した際にできる独特な地層の状態を確認できます。シュード・タキライトは、衝突で生じた熱によって溶けた岩石が急激に冷えてできあがったもので、岩の間に溶けたガラス質がびっしりと詰まっています。シャッター・コーンは、円錐の形をした岩で、その頂点から放射状に広がる細い溝が特徴です。これも衝突の衝撃で溶けた岩石がその勢いで飛び散った形で冷えて固まったものです。この頂点の方向に衝突の中心地があったと考えられます。また興味深い話としては、この隕石の衝撃で地層がひっくり返された結果、20億年後の現在の人類に金の鉱脈という恩恵がもたらされたとのことです。実際にこの付近の採掘場の位置を調べると、この隕石痕に沿って金脈が存在しているのです。番組では、地下300mまで降りて取材した金鉱山の坑道跡をご覧になれます。