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2017年12月3日放送
サランレバン大製塩所からアルケスナン王立製塩所までの平釜製塩

サランレバン大製塩所

8世紀から製塩所があったと伝わるサランレバンは、岩塩層の上に造られた町。岩塩が融けた地下水を汲み上げ、金属製の平釜で煮詰めて塩を製造していました。製塩所を見下ろす山には2つの砦が築かれ、鉄壁の要塞都市が“白い黄金”を守っていました。

スイスに続く塩の道

サランレバンで製造された塩の多くは、隣国スイスに輸出されていました。傾斜のきつい国境のジュラ山脈に、かつて塩を運んだ道が残されています。実は、スイスに借金があったフランスは塩で返済をしていたのです。

アルケスナン王立製塩所

アルケスナン王立製塩所は、労働者のための一大産業建築でした。円周上に建てられたのは働く人の住宅など。半円形に建物を並べたのは、どの家にも等しく太陽があたるための配慮でした。約240年前に誕生した塩工場は、現代の都市計画の先駆けだったのです。

かつて、塩を財政の柱としていたフランス王家。冷蔵庫のない時代、保存食作りに不可欠だった塩は、まさに“白い黄金”でした。その塩を生産していた2つの工場跡が世界遺産に登録されています。1200年続いたサランレバン大製塩所は、山間の工場。海から遠く離れた土地で、塩が大量生産されたヒミツは地底にありました。一方、18世紀に誕生したアルケスナン王立製塩所は、誰もが驚いた新しいスタイルで建築された工場でした。

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