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2014年2月23日放送
レナ川の石柱自然公園

マイナス60℃が生んだ巨大石柱

巨大石柱は、世界でも珍しい氷が生んだカルスト地形。
実は、石柱の石灰岩の層は内部が一年中凍っています。
けれど夏になると、40℃にも達する気温で表面の氷が溶けます。
その水分がマイナス60℃の冬の寒さで再び結氷し、巨大な石灰岩を砕いたのです。

地下600mまで凍った大地

シベリアの大地は、一年中土の隙間の水分が凍った“永久凍土”。
レナ石柱公園の永久凍土の厚さは600mとも言われます。
地下に眠る巨大な氷が、雨の降らない乾燥した土地に、広大な針葉樹の森を育みました。

発見!?マンモスの血液

シベリアの永久凍土からは、当時の姿のまま冷凍保存されたマンモスが次々と見つかっています。
2013年には世界を驚かす発見が!マンモスの体内から流れてきた液体です。
研究者はマンモスの血液ではないかと推測し、その解明に全力が注がれています。

シベリアを南北に貫く大河レナ。その上流域に位置するのが「レナ川の石柱自然公園」です。
川岸に沿って40kmも連なる巨大な石柱。高さは200mにもなります。
石柱群は、石灰岩が侵食されて生まれたカルスト地形。
通常、石灰岩を侵食するのは豊富な水。けれどシベリア内陸部にはほとんど雨が降りません。
独特な景観が生まれたヒミツ…それは、冬の最低気温がマイナス60℃にも達する、シベリアならではの特殊な気候条件でした。