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2013年9月22日放送
コースとセヴェンヌの牧畜が生んだ景観

洞窟が生んだ極上チーズ

石灰岩大地が広がるコース地方。
断崖の洞窟で生まれた極上チーズに出会いました。青カビが熟成させるロックフォールチーズです。
2000年前、羊飼いが洞窟にチーズを置き忘れたことが、青かびチーズの始まりとか。

80万頭!羊のメリーゴーランド

ロックフォールチーズは羊の乳で作ります。そのための羊は80万頭。
効率よくミルクを搾るための奇妙な機械を発見しました。
大きな回転盤に20数頭乗せて、同時に搾ります。まさに「羊のメリーゴーランド」です。

1000年つづく羊の山登り

セヴェンヌ地方の夏。羊が大移動を始めます。
目指すは先人たちが切り開いた山の草原。
草や木の新芽を羊が食べてしまうので、高い木は育たなくなりました。
1000年つづく羊の山登りが、美しい山の景観を守ってきたのです。

南フランスのコース地方とセヴェンヌ地方には、古代から続く人と羊との暮らしがあります。
コースは農耕には向かない石灰岩の荒地。生きる糧となった羊の乳で、極上チーズを生みました。断崖の洞窟で熟成するロックフォールチーズです。
セヴェンヌでは、夏になると羊の大行進が始まります。栄養たっぷりの新芽を求め、麓の村から山の牧草地へ移動するのです。
1000年続く「移牧」が、独特な美しい風景を生みました。

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