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2013年8月18日放送
中央運河の水力式リフト

100年前の奇跡!船のエレベーター

中央運河の建設が始まったのは、今から125年前。最大の難問は、行く手を阻む67mもの高低差でした。
それを克服したのが4つの水力式リフト。水の力だけで300トンの積荷を載せた貨物船を持ち上げる画期的な技術でした。

運河をつないだ黒いダイヤ

中央運河が建設された理由…それは周辺で採れる良質な石炭を運ぶためでした。
産業革命の進展と共に、ヨーロッパ中で進められた運河の建設。総延長は5万km。
広大な運河ネットワークが、ベルギーの石炭をヨーロッパ各地に届けました。

出現!世界最大の船のエレベーター

より大型の貨物船を運ぶため、2002年に開通した新中央運河。
そこに聳えるのが、40階建てのビルにも匹敵する巨大なリフト。
水力式リフトが4つで超えた高低差を、たったひとつのリフトでまかなう世界最大の船舶エレベーターです。

ベルギー南部を流れる中央運河。フランス、オランダ、ドイツを繋ぐ船舶輸送の大動脈です。
100年以上にわたりベルギー経済を支えてきた中央運河――水辺の景観は、開通当時のままに保存されています。
運河に沿って延びる並木道、レンガ造りの家並み、そして昔ながらの跳ね橋に旋回橋…。最大の見所は、船のエレベーター!
丘を越えるために作られた100年前の驚異の技術です。
夏のベルギー、運河の旅へ!