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2011年10月23日放送
シルクロードの旅I:ヴィーナスから大仏が生まれた

デルフィ(ギリシア)

古代ギリシアの聖地。アポロン神殿には多くの参拝者が訪れた。
残された彫刻の数々。ギリシア彫刻は、神々の姿を理想的な人間の姿で表現した。

イスタンブール歴史地区(トルコ)

東西文明の交差点。港やバザールの様子。

ネムルッド・ダウ(トルコ)

山頂に残る巨大な王墓。石像から落ちた巨大な顔がいくつも転がっている。
顔の正体は、ギリシアとペルシアが混ざり合う神々の姿だった。

ニサの要塞(トルクメニスタン)

中央アジア一帯を支配した王国の宮殿址。出土した女性像は
ミロのヴィーナスにそっくり。ギリシア美術の影響を受けた儀式用の杯。

タキシラ(パキスタン)

かつてガンダーラと呼ばれた地。ギリシア彫刻の影響を受け、
仏教に初めて仏像彫刻が生まれた場所。

バーミヤン渓谷(アフガニスタン)

2003年、タリバン政権によりバーミヤンの大仏が爆破された。
戦争時の文化財保護を訴えるシンボルとして危機遺産にも登録。

雲崗石窟(中国)

北魏の時代、国家事業として造営。石窟には鮮やかなレリーフの伎楽天が並び、
様々な大仏も生まれた。仏教美術と中国古来の文化が融合した。

古都奈良の文化財(日本)

東の終着点は平城京。正倉院には瑠璃壷や五弦琵琶が納められている。
ギリシア彫刻は、シルクロードをわたり、大仏の姿になった。

シルクロードを西から東へ。
ミロのヴィーナスを生んだギリシア彫刻や美術はヨーロッパだけでなく、トルコや中央アジアなど東方へも伝わる。その影響を受けた美術品が各地で発見された。
シルクロードは、西洋と東洋の文明が出会った道。
インドのガンダーラでは、ギリシア彫刻の影響を受けて仏像が誕生。さらに仏教美術は中国へ伝わり豪華絢爛たる石窟群を生む。
絹の道の終着点は奈良の平城京。東大寺に大仏が建立される。