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2011年1月9日放送
ヨーロッパの旅I「ローマ街道を南へ 」

ローマ街道を南へ向かうと、マテーラ、アルベロベッロなど、イタリアであってイタリアでないような風景と出会える。
それらは、街道の終点の港町から海を越え、北アフリカやオリエントなどとの交流からもたらされた。道は物だけでなく、芸術や文化を運んだ。

永遠の都と謳われるローマ。
観光客の間で、密かなブームになっているのが「ヴェスパツアー」。スクーターで、映画「ローマの休日」のロケ地を案内してくれる。

アルベロベッロ近郊はオリーブの一大産地。地元の農園ペンションで、自慢のオリーブのフルコースを取材した。例えば、ローマ時代のレシピから再現したオリーブのパテや、オリーブベースのパスタ、オリーブの葉を浸けてつくったリキュールなどを味わえる。

「ローマ街道」、すべてはこの“1本の道”から始まった。
「ライン川」、その水の道は“父なる川”と呼ばれた。

2週にわたってヨーロッパの「道」を旅する。1回目の舞台はイタリア。
“すべての道はローマに通ず…”。紀元前3世紀、ローマ帝国は、幹線だけで5万キロ、支線まで合わせると、何と15万キロもの道路を建設した。
それは、今でいう高速道路のようなものだった。今回は、ローマ街道の中でも最も古く、帝国の繁栄の礎にもなった「アッピア街道」を旅する。ローマから、アドリア海に面した港町まで600kmの旅。“街道の女王”とも謳われた、アッピア街道を南へ向かうと、そこには、きら星のごとく輝く、イタリアの6つの世界遺産があった。かつてローマ軍が進軍し、商人たちが行き交った街道は、文明の光を伝える道でもあった。