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2009年10月11日放送
ラサのポタラ宮歴史地区

チベットの聖域・ポタラ宮の中へカメラが入る。最も重要な仏像を祀る聖観音殿や、開国の王を祀る岩窟・法王洞。そして全体が立体曼陀羅になっているというポタラ宮内部には、歴代ダライ・ラマの供養塔を祀る部屋が並ぶ。供養塔は時に3トンを超す黄金と宝石で飾られ、その中にはダライ・ラマのミイラが納められている。

ジョカン(大昭寺)はチベット仏教の総本山。チベット全域からラサへとやってくる巡礼たちは、みなこの寺を目指す。その“チベットで最も大切な仏像”とされる本尊「聖釈迦牟尼像」を紹介。

巡礼たちが繰り返す『五体投地』と呼ばれる礼拝。何度も何度も全身を大地に投げ打って祈り続けるその姿はチベット仏教独特のものであり、彼らの篤い信仰の証。それは仏像や寺院の前だけでなく、しばしば遠く数百キロも離れた家を出る時から始まる。3歩進んでは体を地面に投げ出し、数ヶ月かけてラサを目指す、その姿も紹介。

ヒマラヤ山脈に連なるチベット高原。富士山の頂上とほぼ同じ高度にあるラサは、チベットの中心であり、ダライ・ラマの宮殿であったポタラ宮や離宮のノルブリンカ、チベット仏教の総本山・ジョカンなどの遺産を擁する町。独自の仏教文化がこの町に育まれ、深い歴史が刻まれてきた。薄い空気と凍える寒さの中、巡礼たちの祈りが天空の聖地に捧げられる。

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