試合日程・結果
[ 6月22日(金) ]堅守速攻のギリシャに苦戦も、攻撃力爆発のドイツがベスト4進出
文:石倉利英
ドイツ
4-2
ギリシャ
- DF ラームのゴールでドイツ先制!
準々決勝の2試合目は、今大会で唯一、グループリーグを3戦全勝で突破したドイツと、1分け1敗で迎えたグループ最終戦でロシアを下し、逆転で勝ち抜きを決めたギリシャの対戦。財政危機をめぐる両国の政治的な対立構図も含めて、大きな注目を集める一戦となった。
ドイツはこの日、グループリーグで3得点を挙げ、今大会の得点ランク首位タイにつけるゴメスをはじめ、ポドルスキ、ミュラーと、ここまで前線で先発してきた3人に替え、1トップにクローゼ、右サイドにロイス、左サイドにシュールレを起用。それでもプレーの質は落ちず、序盤からボール支配率で圧倒してゴールを脅かした。4分にはケディラのミドルシュートをギリシャGKシファキスがはじいたところを、詰めていたクローゼが押し込んだが、これはオフサイドの判定。11分にはロイスが左足で狙ったが、シュートはジャストミートせずに左へ外れた。
前述のロシア戦で決勝ゴールを決めた攻撃の要であり、キャプテンでもあるカラグニスを出場停止で欠くギリシャは、序盤からチーム最大の武器である堅守速攻を徹底。全体のラインをコンパクトに保ち、スペースを狭めた守備で対抗するが、ドイツはそこを突き破ってチャンスを作る。23分にはエジル→ロイス→クローゼ→ロイスと、鮮やかなパス交換で中央を突破し、最後はロイスのパスを受けたエジルが狙ったが、シュートはGKの正面を突いて決まらなかった。
その後もドイツは再三にわたって決定機を迎えるが、わずかにラストパスが合わなかったり、シュートが精度を欠くなどして決めることができない。ドイツにとっては嫌な流れになっていたが、39分、ギリシャの守備のポジション修正が一瞬、遅れたスキを突いて、攻め上がっていた左サイドバックのラームがカットイン。右足で強烈なミドルシュートを逆サイドネットに突き刺し、ようやく均衡を破った。
先制されたギリシャは後半開始から、ゲカスとフォタキス、2人を同時に投入。前半よりもラインを上げる積極的な守備で同点を狙ったが、55分、その狙いが見事に的中する。ドイツの縦パスを自陣でカットすると、素早く右サイドに展開して電光石火のカウンター。サルピンギディスからのセンタリングに、サマラスが合わせてネットを揺らした。
これぞギリシャという同点ゴールで、ドイツにとっては、ますます嫌な流れになった。しかし、61分、ボアテングのセンタリングを、DFの背後から飛び込んだケディラが豪快な右足ボレーで突き刺し、すぐさま勝ち越しに成功。焦りが出る前に2点目を奪ったことが、ドイツにとっては大きかった。68分には、エジルの右からのFKをクローゼが得意のヘッドで合わせ、3-1とリードを広げる。さらに74分には、クローゼのシュートのこぼれ球をロイスが蹴り込んで4点目。13分間に3得点を奪う圧巻のゴールラッシュで、一気に勝負を決めてしまった。
余裕が出てきたドイツは、79分に今大会初出場となるMFゲッツェを交代で投入するなど、今後に向けた試運転も実施。89分にボアテングがハンドを取られてPKを献上し、サルピンギディスに決められたものの、大勢には影響なく、4-2で勝利を収めた。
ギリシャの狙いにはまりかけたドイツだが、持ち味の攻撃力が爆発してベスト4進出。この日先発したクローゼ、ロイス、シュールレが活躍するなど、選手層の厚さも見せつけて優勝候補の実力を示し、準決勝ではイングランドvsイタリアの勝者を迎え撃つ。
ドイツはこの日、グループリーグで3得点を挙げ、今大会の得点ランク首位タイにつけるゴメスをはじめ、ポドルスキ、ミュラーと、ここまで前線で先発してきた3人に替え、1トップにクローゼ、右サイドにロイス、左サイドにシュールレを起用。それでもプレーの質は落ちず、序盤からボール支配率で圧倒してゴールを脅かした。4分にはケディラのミドルシュートをギリシャGKシファキスがはじいたところを、詰めていたクローゼが押し込んだが、これはオフサイドの判定。11分にはロイスが左足で狙ったが、シュートはジャストミートせずに左へ外れた。
前述のロシア戦で決勝ゴールを決めた攻撃の要であり、キャプテンでもあるカラグニスを出場停止で欠くギリシャは、序盤からチーム最大の武器である堅守速攻を徹底。全体のラインをコンパクトに保ち、スペースを狭めた守備で対抗するが、ドイツはそこを突き破ってチャンスを作る。23分にはエジル→ロイス→クローゼ→ロイスと、鮮やかなパス交換で中央を突破し、最後はロイスのパスを受けたエジルが狙ったが、シュートはGKの正面を突いて決まらなかった。
その後もドイツは再三にわたって決定機を迎えるが、わずかにラストパスが合わなかったり、シュートが精度を欠くなどして決めることができない。ドイツにとっては嫌な流れになっていたが、39分、ギリシャの守備のポジション修正が一瞬、遅れたスキを突いて、攻め上がっていた左サイドバックのラームがカットイン。右足で強烈なミドルシュートを逆サイドネットに突き刺し、ようやく均衡を破った。
先制されたギリシャは後半開始から、ゲカスとフォタキス、2人を同時に投入。前半よりもラインを上げる積極的な守備で同点を狙ったが、55分、その狙いが見事に的中する。ドイツの縦パスを自陣でカットすると、素早く右サイドに展開して電光石火のカウンター。サルピンギディスからのセンタリングに、サマラスが合わせてネットを揺らした。
これぞギリシャという同点ゴールで、ドイツにとっては、ますます嫌な流れになった。しかし、61分、ボアテングのセンタリングを、DFの背後から飛び込んだケディラが豪快な右足ボレーで突き刺し、すぐさま勝ち越しに成功。焦りが出る前に2点目を奪ったことが、ドイツにとっては大きかった。68分には、エジルの右からのFKをクローゼが得意のヘッドで合わせ、3-1とリードを広げる。さらに74分には、クローゼのシュートのこぼれ球をロイスが蹴り込んで4点目。13分間に3得点を奪う圧巻のゴールラッシュで、一気に勝負を決めてしまった。
余裕が出てきたドイツは、79分に今大会初出場となるMFゲッツェを交代で投入するなど、今後に向けた試運転も実施。89分にボアテングがハンドを取られてPKを献上し、サルピンギディスに決められたものの、大勢には影響なく、4-2で勝利を収めた。
ギリシャの狙いにはまりかけたドイツだが、持ち味の攻撃力が爆発してベスト4進出。この日先発したクローゼ、ロイス、シュールレが活躍するなど、選手層の厚さも見せつけて優勝候補の実力を示し、準決勝ではイングランドvsイタリアの勝者を迎え撃つ。
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