金曜ドラマ『大恋愛〜僕を忘れる君と』

INTERVIEW
- インタビュー -
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File.1
戸田恵梨香さん
(北澤 尚)
Q.
出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。
若年性アルツハイマーを患う女性を演じると聞いて、すごく難しい役だな、とまず思いました。若年性アルツハイマーについて詳しく知っているわけではないですし、今までの自分と、ムロさん演じる真司と出会ってからの、知らなかった自分の姿。さらに若年性アルツハイマーが判明する、というある意味“3つの顔”がある。台本を読んでも、尚がどんな女性なのかをつかむのに時間がかかりましたし、撮影に入ってからだいぶ経ちますが、いまだに難しい役だなと感じています。
Q.
戸田さんから見て尚はどんな女性ですか?
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今まで理性で生きてきた女性が、真司に出会ったことによって、自分の気持ちの思うままに突き進んでいく人に変わっていくんですけど、時間があるない関係なく一生懸命生きている姿は、すごくかっこいいなと思いますね。
冷静で、自立していて、そこに迷いがなくまっすぐいける姿というのは私自身が憧れるので、そういうかっこよさと、可憐な美しさという女性像を作りたいと思っています。
Q.
尚を演じるうえで心掛けていることはありますか?
1話では“笑顔”を大事にしました。今後若年性アルツハイマーの宣告を受けて、そこから自分や周りの人たちと重く向き合っていくにつれ笑顔がなくなっていくので…。尚と真司が楽しく過ごしていた時間が重要になっていくと思うので、そこは意識しました。
Q.
尚に共感できる部分は?
今のこの瞬間を客観的に見ている部分はすごく似ているなと思います。ただ、尚ほど賢くないし、もうちょっと私の方が感情的な部分がありますが、真司と出会ってからの尚の勢いとか儚さみたいなものは共感できる部分が多いです。
Q.
さきほど難しい役だとおっしゃいましたが、どんな部分が難しい?
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今2〜3話を撮っていて、徐々に若年性アルツハイマーの部分が描かれていくんですけど、どうしても感情が持っていかれちゃうんですよね。だから泣いちゃいけないところで泣いてしまう。感情のコントロールが難しくなってます。
今までそういう経験がなかったので、動揺しながらやっています。
Q.
真司のナレーションにあるように、走っているシーンが多いですね
走っているシーン、疲れましたね(笑)。スケジュールにも“道”“道”…って道のシーンばかり。「ずっと走ってんな」って(笑)。アルツハイマーであることを知らないときから、しっかり一日一日を生きているのが走っているだけで表現できることを感じられて、大事なカットだなって思いながら走ってます。
Q.
戸田さんから見て、お相手となる真司はどんな男性?
自分の夢がありながらその夢に向かって進めない。踏み出せばいいんだけど、その力がなくなってしまった。多分プッシュしてくれる人、彼を理解してくれる人が今までいなかったんですね。ただ、尚と出会ってからは、尚の愛と期待を受けて、本当に自分が好きだったものに光を見つけて進んでいくと思うので、真司にとっても尚にとってもお互いが必要な二人だったんでしょうね。
Q.
真司役・ムロツヨシさんとは何度も共演されていますが…
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今まで恋人役もやったことあったんですけど、その時とはまた違う印象で、きっと視聴者の方は今までに見たことのないムロさんを見ることができると思います。私自身、真司がどういう風に切り取られていくのか、すごく楽しみ。ムロさんとは距離感はつかめていますしやりやすさもあります。何よりムロさん自身が真司として現場にいてくれるし、すごく支えてもらっていますし救われています。
Q.
婚約者の侑市について
侑市さんと「似た者同士だね」って、1話で確認し合いましたが、尚と似ている人ではあったし、たぶん自分たちは形としてもすごく合っている二人だということがわかっていた。でも気づかないうちに、侑市さんは心の奥底から尚のことを愛していたことに今後気づいていくので、侑市さんの立場としては本当につらくて、なんともやりきれない気持ちで居続けるんだろうなと思いますね。侑市さんの心を支えてくれる人って誰がいるんだろうって。どうか救われてほしいと思います。
Q.
侑市役の松岡昌宏さんとは共演してみていかがですか?
1話でのキスシーンでOKが出た瞬間に「いやー、やりやすかった!ありがとう」って言われました。女としては複雑でしたが(笑)、おもしろかったです。
松岡さんは、「兄さん」ってみなさんから慕われていると聞いていたんですけど、本当にその通りの人だと感じています。現場を盛り上げてくれるし、褒めてくれるし引っ張ってくれる。「それ話していいの?」っていうことまで話してくれる。さらけ出してくれるし開いてくれているので、こちらも居心地がよく、とても助かっています。
Q.
作品にかける意気込み
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このドラマは若年性アルツハイマーを患っている女性が主人公でありますが、きっとそういう病気がありながらも普段の生活がいかに大切で、大事な時間なのかというのを教えてくれる作品でもあると思います。
ただつらいだけではなくて本当の幸せを見つけようとしている登場人物たちを大事に演じていますので、ご覧くだされば嬉しいです。
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