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BACK NUMBER #697 2019.12.21 O.A.

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2019プロ野球 現役の幕を降ろした選手たち
今年も多くの若き選手がプロ野球界の門を叩いた。その裏で活躍した選手が惜しまれながら現役生活に別れを告げた。その引き際に秘められた思いに取材カメラは迫った。
2019年5月、突然の知らせ…それは異例のシーズン序盤での上原浩治の引退発表だった。1998年ドラフト1位で巨人に入団。反骨精神で常に真っ向勝負を挑み続けた上原、ベンチからの敬遠の指示に悔し涙を流したこともあった。エースとしてのプレッシャーに時にカメラの前でこんな本音を吐露したこともあった「はっきり言ってしんどいよ。でも、そこで勝たなあかんな」2009年にはアメリカに渡り、世界の頂点に上り詰めた。そして2018年,42歳で日本球界に復帰を果たす。だが、長年酷使してきた左膝が悲鳴を上げた。痛み止めを打ちながらマウンドに立つが、本来の投球が出来ず2軍落ちも味わった。このままでは終われない、オフに膝にメスを入れ2019年シーズンに懸けた。しかし、開幕から打ち込まれる投球が続いた。そして5月、あの突然の引退会見。結果を出せない者がユニフォームをきているわけにはいかないという上原浩治の野球人としての美学だった。
松坂世代No.1キャッチャーといわれた男が日本ハム2軍グランドで現役最後の打席に立っていた、實松一成35歳だ。ドラフト1位で日本ハムに入団、21歳の若さで正捕手の座を掴み活躍、巨人に移籍後も11年間1軍でプレーをして活躍した。しかし、2017年に巨人から戦力外告知を受ける。家族が、不安に包まれ過ごす中…實松家に一本の電話は入った。それは、かつて所属していた日本ハムから選手兼任でコーチのオファーだった。その知らせを聞いた長男は涙を流し喜んだ。そして2019年9月、スタンドでは一番の応援団である家族が見守る。父の最後のプレーを目に焼き付けた子供達から花束を贈られた實松。2020年のシーズンから2軍バッテリーコーチとして若手を育成する。
そして、50m5秒台の俊足と堅守でチームの危機を救い続けた赤松真人37歳。ホームラン性のボールをフェンスに登りキャッチ、そのプレーはアメリカでも報じられ大絶賛を受ける。そして2016年には、広島の25年ぶりのリーグ優勝に貢献するなど順風満帆のプロ野球生活だった。だがその優勝からわずか1カ月後、赤松に悪夢が襲う。胃がんが見つかったのだ。初めてそう告げられた時、信じられなかったという。胃の半分を切除する手術。しかし、ガンがリンパ節に転移していることが判明、そのため抗がん剤治療を続けなければならなくなった。赤松にガンと闘う気持ちを奮い立たせていたのが、野球への想い。胃ガンから、1軍に復帰した選手は、まだ1人もいない中での、前例のない闘いだった。2018年の2軍開幕戦、そこに1年4か月ぶりに公式戦に帰ってきた赤松の姿があった「お帰り」スタンドからファンの声援が送られる。その後の試合で復帰後初ヒットを放つなど、1歩ずつ階段を登っていた赤松。しかし、2019年シーズンも1軍復帰の夢は叶わず引退を決意した。
自らの判断で現役引退を決断した選手たち。これからの彼らの人生にも声援を送りたい。
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