前回のオンエア:バース・デイ

LAST ON AIR #627 2018.7.21 O.A.

前回のオンエア
女子レスリング最激戦区のニューヒロイン・須﨑優衣の戦い
五輪の正式種目となったアテネ以降、4大会でなんと16個ものメダルを獲得している種目、女子レスリング。東京五輪は誰が出場するのか?1枚の切符をかけた激しい争いが続いている。その中でも最軽量級の50kg級は、過去に伊調千春や小原日登美、登坂絵莉などがメダルを獲得してきた。そんな階級に今、ニューヒロイン候補が出現した。須﨑優衣(19)。父の影響で7歳からレスリングを始めた須﨑は、抜群の身体能力を生かし、圧倒的な強さを誇ってきた。その姿がレスリング関係者の目にとまり、中学2年からJOCエリートアカデミー生として英才教育を受けると、それ以来、4年に渡り国際大会で無敗という記録を樹立。2018年春からは幾多の五輪選手を輩出してきた名門・早稲田大学のレスリング部に入部し、身長153cmの小さな体で男子選手と一緒に練習をしている。
須﨑の戦う最軽量の50kg級は、日本代表を競う激しい三つ巴の争いが行われている。1番手はリオ五輪・金メダリストの登坂絵莉(24)。しかし、現在はケガの影響から実力を発揮できていない。それに続くのが、リオ代表の座を登坂と激しく争った入江ゆき(25)。そしてニューヒロイン候補として現れた19歳の須﨑だ。2012年から6年間、全日本の大会では、この3人が優勝を分け合っている。
東京五輪への出場権がかかるのは2019年の世界選手権。しかし須﨑は、その世界選手権を3連覇で進むという高いハードルを自らに課した。そのための戦いは2017年12月の全日本選手権から始まった。リオ五輪の金メダリスト・登坂がケガで欠場する中、最大の強敵は6歳年上の入江ゆき。須﨑にとって入江は2016年のシニアデビューした大会で、唯一負けた相手だった。そんな入江と須﨑が準決勝で激突。武器である高速タックルを入江にことごとくかわされた須﨑は完敗。自分が上がるはずだった決勝の舞台をただ見つめるしかなかった。須﨑が世界選手権へ進むために残された道は、2018年6月に行われる全日本選抜で優勝した上で、プレーオフに進み、入江に勝たなければならない。敗戦後、何度も試合のビデオを見返す須﨑。乗り越えなければならない相手として入江を強く意識している。
「打倒・入江」そんな思いで新たに取り組む練習がある。それはクライミング。狙いは指先の強化だ。須﨑の武器、高速タックルは、入江に研究され、かわされることが増えた。タックルは相手の体をつかみ損ねると一気に不利な体勢に持ち込まれる。最大の武器が弱点になるもろさを持っていた。一度掴んだら離さない、指の力を強化し、得意のタックルに磨きをかける。
そして迎えた全日本選抜大会。須﨑は1回戦、準決勝と危なげない試合運びを見せ、順調に決勝戦へとコマを進めた。そして決勝で対戦する相手は、もちろん入江ゆき。須﨑は序盤から積極的に攻め見事フォール勝ち。世界選手権への切符は、プレーオフへと持ち込まれた。
2018年7月7日、いよいよプレーオフ当日。決戦は壮絶な戦いが繰り広げられた。序盤から入江にリードを許した須﨑は、絶体絶命のピンチを迎える。しかし、須﨑が起死回生のタックルで入江の足を取り、そのまま背中をマットに付け、土壇場で逆転。見事、世界選手権代表の切符を掴んだ。
日本のお家芸、女子レスリングに現れたニューヒロイン・須﨑優衣(19)。悔し涙を歓喜の涙へ。2020年、東京五輪を目指す戦いをこれからも見守りたい。
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