バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #695 2019.12.7 O.A.

バックナンバー
東京オリンピックで金メダルを…女子自転車競技に現れたシンデレラ
いよいよ開幕まで、8カ月を切った東京オリンピック。そこで史上初、自転車競技で金メダルを狙う一人の新星が現れた。女子自転車競技・梶原悠未(22)。高校進学後に始めた自転車競技、高校3年生の時には全日本選手権で日本一の座につくという快挙を達成した新星だ。埼玉県で生まれた梶原は、幼い時からバレエ・ピアノ・水泳など、いろいろな習い事が大好きな少女だった。いつしか梶原はオリンピックに出たいという夢を持ち、本格的に水泳に取り組み全国大会に出場するまでになった。しかし、1度も表彰台に上がることは出来ず、中学3年生の時には関東大会で敗退。水泳ではオリンピックに届かないと梶原は限界を感じたという。そんな娘に母は驚きの提案をした。筑波大学坂戸高校のパンフレットに載っていた自転車競技部への入部を進めたのだ。母の思わぬ提案に「とにかく、やってみよう」自転車競技への転向を決意した。一度も経験のない競技、だが梶原は驚きのスピードで進化を遂げる。競技を始めて僅か10か月で高校選抜大会3種目を制覇してしまった。3年の時にはオムニアム種目でなんと全日本チャンピオンに輝き、またも周囲を驚かせた。2017年には世界のトップが集うワールドカップに出場し2勝を挙げる活躍を見せ、世界ランク2位までに躍進した。体重56キロ、身長は155センチと日本選手団の中でも頭一つ小さい梶原が取り組むオムニアムとは、バンクを30周する7.5キロのレース、同じ30周で各周のトップにポイント与えられるレース、2周ごとに最後尾が脱落していくレース、そして最後は80周20キロを走るポイントレースをこなさなければいけない自転車でのサバイバル競技だ。幼い時から水泳に取り組んで来た梶原、そこで培った体幹と心肺機能が大きく役立っているのだ。
東京オリンピックまで1年を切った2019年9月、梶原は大きな決断を下した。大学がある茨城県つくば市から、自転車競技の聖地・伊豆へ住まいを移した。東京オリンピック会場となる伊豆ベロドロームでの練習。母も娘を支えようと、夫と息子を残し、伊豆で、一緒に生活すると決めた。毎日、本番のバンクで練習できるのは何よりなアドバンテージ。男子のトップレベル選手も集まっている。その男子選手を世界のライバルに見立ててのスピードトレーニング、そして伊豆の起伏ある地形を走るスタミナ強化練習。上り坂を走る梶原の後ろから声がかかる。「頑張って!リズム・リズム!」バイクに乗り追いかける母の声だ。オムニアムのレースは1レース、およそ10分。練習も、それを想定し、10分全力で走ると、1分休憩。これを3〜4回繰り返す。練習の10分を、楽に感じることが出来れば、限界値が上がる。母と娘の猛特訓の日々が続いた。食事面全面的にサポートしてくれる母。そんな母への感謝を梶原は忘れない。寝る前には必ず、母の体をマッサージしている。
2019年10月韓国で行われたアジア選手権。家族が見守る中で見事4連覇、その後のワールドカップで3勝目を挙げ世界に梶原の強さを見せつけた。
母の言葉を胸に刻みオリンピックという夢舞台に挑む梶原悠未(22)。太もも59センチの足で走り抜き、自転車競技日本初の金メダルを胸に下げる姿を母に見せて欲しい。
[BACKNUMBER]
banner_AD
Loading…

SNS

TBSトップページサイトマップ Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.