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BACK NUMBER #691 2019.11.2 O.A.

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栃木GB プロ野球選手になるため…過酷な環境で夢を追う男たち
ソフトバンクの日本シリーズ3連覇で幕が閉じられた2019年のプロ野球。今シーズン大ブレークを果たした3人の選手。それは中日の中継ぎエースに成長した又吉克樹、巨人の増田大輝、そしてパリーグの首位打者を獲得したロッテの角中勝也だ。彼らは皆、独立リーグでの功績が認められ入団した選手だ。
僅か4チームで発足した日本の独立リーグ。現在、19のチームが元プロ野球選手の監督のもと戦いを繰り広げている。その中で注目を集めているのは栃木ゴールデンブレーブス。創設から僅か3年ながら多くの集客を誇り、2019年、初のリーグチャンピオンに輝いたチームだ。去年まで元巨人の村田修一が在籍し、2019年から阪神やロッテで活躍した西岡剛が加入した。練習拠点としているのは廃校となった小学校。職員室は球団事務所、廊下はウエイトトレーニングのスペース。体育館は室内練習場になっており、雨の日や夜間でも使用できる。こうした施設があることが、選手のレベルアップにつながっていると、元巨人・寺内崇幸監督は言う。独立リーグの資金は地元のスポンサー収入が主で、NPBの100分の1ともいわれている。選手は勿論、チームにとっても選手をプロ野球選手を排出することは大きな目標となっている。それは新たなスポンサーの獲得やファンの増加に繋がるからだ。そしてなりより大きいのが、選手がプロに進むと契約金・初年度の年俸から20%、2年目は10%が選手からチームに支払われる取り決めがあるのだ。
そんな、栃木ゴールデンブレーブスには大きな期待を背負う選手がいる。日体大出身の谷津鷹明(24)。大学時代にはベストナインにも輝いた選手だ。卒業後、社会人からの誘いもあったが、元プロの監督から直接指導を受けられる独立リーグがプロへの近道と、月収15万円の生活を選んだ。今でも元チームメイトの活躍を見るたびにプロへの思いが強まるという。2019年シーズンではチームトップの打率を残し、リーグ優勝を賭けたシリーズでもホームランを含む16打数6安打と猛アピール。プロのスカウトが視察に訪れる機会が増えた。
さらに、高校時代に通算43本塁打を放った新山進也(20)。プロ2軍との試合で連続ホームランを放つなど左の大砲候補だ。監督もその実力を認めている。ドラフト直前、その活躍が認められて独立リーグ選抜に選ばれた。多くのスカウトが見つめる前でプロ球団との試合。チーム唯一の得点を叩き出し、新山も猛アピールした。
2019年10月17日、運命のドラフト会議の当日、二人は自宅と球団事務所でそれぞれ、その瞬間を待った。注目の高校生が次々と指名を受けていく。3巡目という上位でライバルのチームから指名選手が誕生した。その後も指名は続いたが、二人の名前は最後まで呼ばれることは無かった。
今年のドラフトで、独立リーグからプロへの切符を掴んだのは9人。過酷な環境の中、プロでの活躍を夢見る独立リーグの選手はおよそ500人。次なるチャンスを掴むため、彼らの新たな戦いはもう始まっている。
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