バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #682 2019.8.24 O.A.

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あの夏…甲子園でヒーローとなった男たちの今…
2019年8月22日、全国の頂点を目指した高校球児の暑い夏が終わった。今年も星稜高校の奥川を筆頭に、多くの選手の活躍がファンの注目を集めた。その中で幾人の選手がプロ野球の道に進むのだろうか…
かつて『やまびこ打線』を武器に甲子園夏春連覇を果たした徳島・池田高校の強力打線の主軸を任された江上光治。彼の名を全国に轟かせたのは、2年生時に出場した夏の大会準々決勝で放った1本のホームランだった。その対戦相手、5季連続出場を果たし優勝候補といわれていた早稲田実業のエース荒木大輔だった。春の選抜大会でも優勝を果たし、チームを夏春連覇に導いた江上の打撃はプロのスカウトも注目する存在となった。しかし、江上はプロ入りの選択をしなかった。人一倍努力をして池田高校でレギュラーを勝ち取った。しかし、自分には野球センスに恵まれているわけではないと思わせる一人の同級生がいた。巨人のピッチャーとして活躍、現在一軍コーチを務めている水野雄仁だ。練習でも水野に手も足も出なかった。そんな水野に一度だけプロの可能性について相談をしたという。指摘されたのは守備のまずさ。チームメイトの素直な答えで江上は進路を決めた。早稲田大学に進学、そして社会人野球と野球を続けるが、プロから声がかかることは無かった。現在、江上は大手の生命保険会社の部長を任されている。取引先の相手は、今でも江上の甲子園での輝かしい活躍を覚えていてくれるという。そして江上は、プロを選ばなかった判断は、決して間違ってはいなかった。と語っている。
甲子園の決勝の舞台で平成の怪物・松坂大輔に挑み、歴史に残る敗戦を喫した男がいる。京都・成章高校でキャプテンを務めた澤井義信だ。子供の頃からプロ野球選手になることが夢見て、小学3年生で少年野球を始める。高校最後の夏、憧れの甲子園出場の切符を手にした。チームの前評判は決して高くは無かったが、次々と強豪を倒して行き決勝まで勝ち進んだ。澤井も準決勝まで打率4割と絶好調、決勝の相手・横浜からもキーマンとマークされていた。しかし、平成の怪物・松坂相手に必死に食らいつくが、なかなかスコアボードにHの文字を灯すことが出来なかった…完敗だった。最強の怪物…そこに少しでも近づこうと、高校卒業後、大学・社会人とプロ入りを目指したが、手は届かなかった。現在、澤井は本物をサポートする側、元オリンピック選手やアスリートをマネージメントする事務所の社長として活躍している。東北楽天の平石洋介監督も事務所に所属する人物の一人だ。平石は澤井と大学時代の同期、そして平石は高校時代PL学園のキャプテンとして、松坂と延長17回の死闘を繰り広げていた。今でも二人は合えば必ず、松坂と戦ったその夏の話しになるという。松坂の存在はでかい。だからそんな彼と戦ったからこそ胸を張ることが出来ると語っている。
多くの野球少年が夢見る聖地・甲子園球場。そこでのライバルと戦いで流した汗と涙を誇りに、今に生きる全国の元高校球児たちに、改めて心からエールを送りたい。
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