バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #680 2019.8.10 O.A.

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無敗の三冠馬ディープインパクト逝く・稀代の名馬誕生秘話
2019年7月、多くの若駒がデビューを迎えるこの時期、競馬ファンに驚きのニュースが伝えられた。それは“無敗の三冠馬”ディープインパクトがこの世を去ったという知らせだった。G1レースを7勝、生涯獲得賞金は14憶円を超えた競走馬。引退後も種牡馬として多くの一流競走馬を送り出してきたディープインパクト。その知らせは一般紙までもが報じるほどの伝説の名馬だ。引退まで全てのレースで騎乗した武豊は「僕にとってもヒーローみたいな馬でした。本当に特別な馬でした」と偲んだ。
ディープインパクトが生まれたのは北海道葉早来町にあるノーザンファーム。生まれ育った当初は,荒々しい性格だったという。その世話や調教を任されたのは伊津野貴子。激しい気性を直すために女性が担当に指名されたのだ。伊津野に出会って、ディープインパクトの性格は大きく変わったという。順調に成長を遂げ、競走馬として、世話を引き継いだのは市川明彦厩務員「人間に慣。取材カメラにもいつも愛くるしい表情を見せ、厩舎では『お坊ちゃまくん』というニックネームで呼ばれた。調教を担当するのは25年のキャリアを持つ池江敏行調教助手。油断するといつも、想定していたタイムより楽に早く走ってしまっていたというほど。ベテランの体内時計をも狂わせる力を見せていた。
2004年12月、デビューの時を迎える。その走りは武豊をも驚かせた「予想はしていたけれど、想像以上でした」。その後のレースでも1度も鞭を入れずに勝利し3連勝。その速さに、多くのファンは三冠馬誕生という大きな夢を抱くようになった。断然な一番人気で迎えた1冠目の皐月賞。スタート直後、つまずき大きく遅れてしまうアクシデント。大きく順位を下げてしまった。レース後半、武豊は初めて鞭を入れる。ゴール直前、他馬をごぼう抜き、見事な逆転勝利を飾った。武豊も、その走りに舌を巻いた。三冠ロード2つ目の日本ダービー、またしても最後の直線で爆発的な走りを見せ、無傷の5連勝。三冠最後の菊花賞。ディープインパクトの勝利を信じ、歴史的なシーンを目撃しようと京都競馬場に集まった多くの競馬ファン、コースを1周半する長距離戦だ。そのスピードから前に行きたがるディープインパクトを必死で抑える武豊。いつものように最後の直線、ここでも鞍上の合図に合わせ異次元の走りが爆発。レース後、スタンド前で武豊は3本の指を高々と掲げた。“無敗の三冠馬”誕生だ。その後、古馬となってもジャパンカップや天皇賞など数々のG1レースを制覇し、2006年の有馬記念を最後に競走馬生活を引退。伝説の競走馬となったディープインパクトは種牡馬としても大活躍、その子供たちもG1レースで51勝を上げる活躍をみせている。
日本の競馬史大きく練り替えたディープインパクト。その飛ぶような走り、そしてその愛くるしい姿を私たちは決して忘れることはないだろう。
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